二つめのポイントは「善玉菌が減ったときは、多めに摂る」。

「食事ダイエットや激しい下痢、抗生物質の服用、大腸内視鏡検査の後は、腸内の善玉菌や悪玉菌がかなり減少します。こんなときは乳酸菌を多めに摂取して、腸内環境を整えてください」(後藤さん)

 三つめは「乳酸菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖を摂ること」だ。食物繊維やオリゴ糖はプレバイオティクスと呼ばれ、腸内にすむ善玉菌を増やし、元気にするといった役割を持つ。オリゴ糖は大豆製品、野菜などに含まれる。食物繊維も豊富なので、一石二鳥といえよう。

 以前は乳酸菌入りの食品といえばヨーグルトや乳酸菌飲料、サプリメントぐらいだったが、最近では加工技術の向上などで食品への添加が容易になり、乳酸菌入りのチョコレートやココア、プリン、みそ汁、スープなど、ヨーグルト以外の食品も続々登場している。こうした背景もあり、乳酸菌配合の食品は、市場を席巻する勢いだ。

 スーパーに出かけてみればあちこちで見かける乳酸菌の文字。後藤さんは「まずは2週間試してみて」という。乳酸菌生活は楽しみながら続けられそうだ。(本誌・山内リカ)

■乳酸菌力チェックリスト
□便通の調子が悪く、便秘気味
□おならが臭い
□肌荒れや吹き出物が多い
□寝付きが悪く、寝不足気味
□牛乳や乳製品をあまり摂らない
□朝食を抜くことが多く、食事の時間も不規則
□肉が大好きで、野菜やくだものはあまり食べない
□一日中ほとんど歩かず、座りっぱなしのことが多い

・1~4個:乳酸菌力が低下気味
・5個以上:乳酸菌力はほとんどなく、腸が荒れている可能性あり

※後藤さんの著書『乳酸菌がすべてを解決する』から

週刊朝日  2018年12月7日号