「歯ぎしり」はやっぱり治すべき? 歯科医が治療をすすめる本当の理由 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「歯ぎしり」はやっぱり治すべき? 歯科医が治療をすすめる本当の理由

連載「歯科医が全部答えます! 聞くに聞けない “歯医者のギモン”」

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若林健史週刊朝日#ヘルス
若林健史(わかばやし・けんじ)/歯科医師。若林歯科医院院長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事、日本臨床歯周病学会副理事長を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演

若林健史(わかばやし・けんじ)/歯科医師。若林歯科医院院長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事、日本臨床歯周病学会副理事長を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演

毎日のように起こる歯ぎしりは治療をしたほうがいい(※写真はイメージです)

毎日のように起こる歯ぎしりは治療をしたほうがいい(※写真はイメージです)

 また、歯ぎしりで減っている歯の歯ぐき(下の歯の内側が多い)がコブのようにボコッと出ていることが多いです。

 これは骨隆起(こつりゅうき)と呼ばれるもの。歯ぎしりによって歯が圧迫され、ゆさぶられると歯の土台となっている歯槽骨にも大きな力が加わります。力がかかり続けると、歯槽骨が重みに耐えられなくなって歯を支えられなくなる危険性が出てきます。これを避けるために骨が横に広がって歯を守る、つまり、からだの防御反応なのです。

 骨隆起自体は病気ではないので治療の必要はありません。しかし、放置しておくと今度は骨がどんどん大きくなり、入れ歯治療の際に邪魔で入れ歯が入れられなくなったり、しゃべりにくくなることもあります。

 また、歯周病の歯が歯ぎしりで揺さぶられるとますます、歯を支える骨が溶けていきます。

 つまり、歯ぎしりは歯周病を悪化させるのです。歯みがきをしっかりして、メインテナンスをきちんと受けているのに、一部の歯だけ急速に歯周病が進行する場合は、歯ぎしりが引き金となっている場合があるということです。

■歯や歯の根にひびが入り、割れてしまうことも

 歯ぎしりはまた、歯を失う要因にもなります。歯ぎしりによって歯や歯の根にひびが入り、割れてしまうことがあるからです。歯はからだの中で一番硬い部位ですが、むし歯などで神経を取り除いてしまった歯や歯の根には栄養が十分に行き届かないため、弱くなっています。

 このため、ちょっとした力で割れやすくなっているのです。

 そして、ひび割れた部分からは細菌が入りやすくなるのです。このひび割れはX線検査ではなかなか写らないので、早期発見ができないのです。そして気づくのは完全に割れたときが多いのです。

 しかし、割れてしまった歯の多くはかぶせ物ができないことがあるので、歯としての役割が果たせなくなり、抜歯となってしまうことがあります。

 歯ぎしりを完治させる方法は残念ながらありませんが、軽減させる方法は登場しています。

 代表的なものは暗示療法とマウスピース(スプリント)療法です。


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