さてさて「健康な下半身づくり」はもちろんのことだが、「美的下半身づくり」を意識することも忘れないでおきたいもの。そこでご登場願ったのは“美尻の魔術師”としていま雑誌にテレビに引っ張りだこの岡部友さんだ。

「いくつになっても、自分が好きな服をかっこよく着こなせるということは、日々の暮らしの中で大きなモチベーションアップにつながると思います。50代以降になると骨盤が正常な位置よりも後ろに傾き、お尻が下がって見える“たれ尻さん”が多くなります。でも性別に関係なく、多くの方が理想としているのはすらりとした脚に、キュッと上がった丸いお尻ではないでしょうか」

 かっこ悪いたれ尻でも、洋服でカバーすればいいや、という人もいる。

「でもだらしない体形というものは、完璧にはカバーできないものです。お尻は後ろ側にある“おっぱい”みたいなもの。やはり目立つのです。何もしなければ確かにボディーラインは加齢と共に崩れていきます。でもそれは単に筋肉を使っていなかったために筋肉が落ちて扁平になったり、脂肪が垂れて見えたりするだけのことです。ちゃんと筋肉を動かせば『美尻』は何歳からでも育てられますよ」

 そこで骨盤後傾の「たれ尻さん」向けの美尻トレーニングを教えてもらった。自分の骨盤が前傾か後傾かわからない人は、壁を背にして立ち、頭・お尻・かかとを壁にしっかりつけて、壁と腰の間に手を入れてみよう。骨盤がゆがんでいない状態の場合は、手の指の第二関節を曲げた状態(の手)くらいのスペースができる。だが骨盤が前傾していると、横にした握りこぶしが入ってしまう。また骨盤が後傾している場合は手のひらすら入らない。

「これだけで骨盤の傾きのすべてがわかるわけではありませんが、自分で確認できる簡単な判断基準にはなると思います」

 そして骨盤後傾の人は、「カエルブリッジ」→「片脚ルーマニアンデッドリフト」→「ワイドスクワット」の順にトレーニングを行う(*骨盤前傾の人は、ワイドスクワット→片脚ルーマニアンデッドリフト→カエルブリッジという順番になるので、注意を!)。

「カエルブリッジは眠ったお尻の筋肉を刺激するためのトレーニングです。おなかに力を入れて、お尻をしっかり引き上げましょう」

 そしてお尻の筋肉を鍛えるトレーニングへ。

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