「片脚ルーマニアンデッドリフトは、お尻と太ももの境目を鍛えるのにおすすめです。膝が内側に入らないように、そしてまた片側の股関節だけに体重がかからないようにまっすぐ立つことが大切です」

 慣れてきたらダンベルや、水を入れたペットボトルなどを持って負荷を加えていくトレーニングに挑戦してみるのもいい。仕上げは、

「ワイドスクワットです。ワイドスクワットは尻下全体を鍛えるのにおすすめ。通常のスクワットより両脚を少し広く開いてください」

 また、しゃがんでから立ち上がるときは、スッと真上に立ち上がらないこと。

「真上に立ち上がってしまうと、前もものトレーニングになってしまいます。お尻に効かせるためには、“お尻がのばされる感覚”で、お尻からゆっくり立ち上がることです」

 このトレーニングを続けていくだけで「たれ尻」はかなり改善されてくるという。

「骨盤の傾きが変わるだけでも、お尻の見え方は確実に変わってきます。お尻の記憶喪失は女性だけでなく、男性にも起きていますので、このトレーニングは男性にもおすすめです」

 トレーニングの時間帯はいつでも構わない。

「ただ、空いた時間に集中して行うようにしましょう。大事なのは回数より、お尻に『効いている』という実感をもって行うことですよ」

(エディター・赤根千鶴子)

■小林教授から10のアドバイス
(1)毎日、朝晩行いましょう
(2)腰を下ろすのに4秒、上げるのに4秒が基本。ゆっくり行うことが大切です
(3)膝は90度より深く曲げないこと
(4)意識は太ももに集中させて
(5)腰を曲げないこと
(6)腰を下ろすときに息を吐き、上げるときに息を吸うこと
(7)食前に行いましょう
(8)入浴前に行いましょう
(9)ゆったりした衣服で行いましょう
(10)疲れているときは行わない。痛みを感じたときもすぐに中断すること

☆全身スクワット
(1)両足を肩幅に開き、両手を頭の後ろで組む。
(2)背筋を伸ばして、息を吐きながら膝が90度になるまでゆっくり腰を下ろしていく。椅子に腰かけるようなイメージで。
(3)息を吸いながら、ゆっくり膝を伸ばしていき、元の姿勢に戻る。(1)~(3)を朝晩20回ずつ行う。

次のページ