急性期から回復期リハビリへの移行は早いほうが効果的であることもわかっている。横浜新都市脳神経外科病院院長の森本将史医師はこう言う。

「かつてはベッドで絶対安静が一般的でしたが、今は病状が安定していれば手術翌日からでもすぐに急性期リハビリを開始します。ただ、この時期のリハビリは1日20~30分程度。立ったり、座ったりができるようになったらできるだけ早く回復期病棟に移って、リハビリをするように推奨しています」

 病院内に回復期病棟がない場合、他の病院への転院が必要だ。医療連携室のソーシャルワーカーなどから複数の病院を案内されることが多い。

「その際、近いからという理由だけで選ばないこと。回復期リハビリはまだ発展途上で、病院間の差が大きいといわれています。ぜひご家族は実際に病院を見学し、どんなリハビリを実施しているか、話をよく聞いてください」(森本医師)

(文・狩生聖子)

※週刊朝日オンライン限定