カビや金属もリスクに! 身近に潜む「毒物性認知症」の脅威とは (3/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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カビや金属もリスクに! 身近に潜む「毒物性認知症」の脅威とは

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井艸恵美週刊朝日#ヘルス#健康
梅雨の季節に気になるのがカビ(※写真はイメージ)

梅雨の季節に気になるのがカビ(※写真はイメージ)

毒物性アルツハイマー病の特徴(週刊朝日 2018年5月18日号より)

毒物性アルツハイマー病の特徴(週刊朝日 2018年5月18日号より)

「同じ環境でもDNAによってカビ毒の影響を受けやすい人が、およそ4分の1いると考えられています」(ブレデセン医師)

 カビの対策は、定期的に換気することはもちろんだが、「HEPAフィルター」を使った高性能の空気清浄機を各部屋に設置することだ。しかしそれでも不調が続くときには、環境を変えるために引っ越しが必要になる場合もある。

 もう一つの毒物は有害金属だ。その代表である水銀は、有機水銀と無機水銀の2種類あり、有機水銀は、魚からの摂取が多い。マグロやメカジキ、サメなどの大きい魚に多く含まれる。反対にサバやサケ、イワシなどの小さい魚は少ない。

 無機水銀は、歯科治療の充填材に使われていた「アマルガム」という金属に含まれている。現在日本ではほぼ使われていないが、中高年の場合、アマルガムを使った銀歯や詰め物が残っている可能性がある。アマルガムを取り除く際は、水銀を吸収しないように適切な処置が必要だ。

 すでに体に蓄積されている毒物は排出しなければならない。

「特に水銀と同じ有害金属のカドミウムは血液よりも汗に多く溶け出しています。蓄積した有害金属を体の外に出すには、入浴や運動をして大量に汗を流しましょう」と、ブレデセン医師は言う。

 食事では、解毒効果があるアブラナ科の野菜がおすすめだ。ブロッコリーやキャベツ、カリフラワー、大根、カブ、クレソンなどだ。こうした野菜は解毒作用のある「グルタチオン」という成分を増やすため、積極的に摂取したい。

 ブレデセン医師らが開発したリコード法は、毒物を含めた患者のデータから病気の要因を突き止め、その人だけの個別治療プログラムを提示する。

 東京医科歯科大学神経内科教授の横田隆徳医師は、こう話す。

「毒物だけがアルツハイマー病の要因とは考えられず、日常生活レベルのものが関与しているかなど科学的根拠が乏しいのが現状です。治療プログラムは論理としては正しいのですが、より大規模な臨床試験での検証が必要でしょう」

 毒物はあくまでリスクの一つである。しかし、その一つでも取り除くことが治療と予防になるのならば見逃してはならない。これを機に自分の生活を振り返ってみてはいかがだろうか。(本誌・井艸恵美)

週刊朝日 2018年5月18日号


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