竹中:歴史上の人物や作家の役は、憧れますね。岡倉天心もやったし、藤田嗣治や江戸川乱歩もやらせていただきました。

林:遠藤周作さんもなさってますよね。

竹中:「夫の宿題」(99年)というドラマで。あのときは遠藤さんの書斎に入れていただいて、感動しました。机の横に鏡がついていて、自分の姿を見ながら書いてたそうです。

林:それはちょっとナルシストじゃ……(笑)。遠藤先生はお芝居や映画が大好きで、私も先生の劇団「樹座」に入れてもらってましたよ。

竹中:僕もゲストで1回出たことあるんですよ。遠藤さん、背が高くて180センチぐらいあるじゃないですか。はじめてお会いしたとき「でけえ!」と思って。

林:スラッとして、おしゃれでした。

竹中:ほんと憧れます。あとは内田百間、死ぬまでにやりたいです。

林:谷崎潤一郎なんかどうですか。

竹中:いいですね。あの顔つき、たまんないですもんね。

林:北大路魯山人とか。

竹中:うわっ、すごいな。いいかもしれない。誰が企画を通して、脚本を書いてくれるんだろう(笑)。

(構成/本誌・野村美絵)

週刊朝日 2018年4月6日号より抜粋