「旗手の葛西については、そういうジンクスも力に変えられる。今シーズン序盤は良くなかったけど、最近は復調してきていて、気持ちが乗ってきているとこ。主将を務めたたソチでは、腰が痛かったりした時は、練習にいかないで他の競技を応援しにいって、主将の役割を果たすことでうまく気分転換をしていたところもある。調子が良かったてのもあるけど、心の余裕や自分の状態もわかるだろうし。あとは、開会式とかぶるノーマルヒルの予選に出るかどうか」

 では、主将の小平はどうか?

「そこまで深刻に考えていないでしょう。それだけ自信を持っているし、どんな時でもマイペースを保てる選手です。逆に、年齢が上だから主将は仕方ないって考えるだろうし、それだけ注目されてることかと思っているのでは」

 ジンクスについて、こう解説する。

「結局、皆が注目して、(金メダルを逃して)ワッと思うかもしれないけど、それが力なんです。一度W杯に勝ったら、報道含めて皆、金メダルを取れると期待してしまう。しかし、小平に関しては本物の金メダル候補。どっちのレーンになるかとか、風が吹くとか色んな要素はあるけど、過去の主将の中でも小平はレベルが違います。ある意味、夏季五輪の体操総合の内村航平みたいな絶対感があります」

 と小平がジンクスを打ち破るだけの実力があると断言した。

 過去、誰もが期待されながら取れなかった「冬季五輪主将で金メダル」。小平がついにその扉を開くかもしれない。(本誌・大塚淳史)

※※週刊朝日オンライン限定