ウイルスに感染していても症状が出ない潜伏期間は、インフルエンザでは2日間。その上、子どもの場合は初期のインフルエンザだと元気なので発症に気づきにくいことが多い。その間に感染してしまうのだ。

「何より怖いのは、高齢者はインフルエンザから細菌性の肺炎を合併しやすいということです。高齢者がインフルエンザにかかると体力が低下してぐったりしてしまいますが、のみ込みの筋力も落ちて誤嚥性肺炎を起こしやすいのです。そうなると、命にも関わる問題です」

 と寺本医師。子どものインフルエンザの特徴は、感染初期の微熱。正月に孫に会えるのを楽しみにしている人も多いだろうが、孫の熱がいつもより少し高いといった症状が見られたら、帰省のタイミングを遅らせるなどしてもらったほうがいいかもしれない。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2018年1月5-12日合併号