「そういうこともあったので、大谷の代理人は〝面談〟と称して交渉開始前に各球団と会い、大谷がどんな人間かを説明したそうです。夢の実現を願う純粋な人間だと」(MLB関係者)
二刀流でプレーできるかなどについて、大谷側は各球団が提出した書類の審査で7球団を候補に残した。人気球団ヤンキースの名前はそこになく、今度は米国の野球ファンを驚かせた。
「マドンナが『世界の中心に……』と言ったニューヨークの、憧れの成功のシンボルですから。大谷は大都市のプレッシャーから逃げた、と“チキン(臆病者)”呼ばわりする地元メディアもあった。振られた男の捨てぜりふみたいで笑えますが、遠征でニューヨークに行けば、ブーイングはすごいはず」(ベテラン記者)
二刀流の大谷は投げるだけでなく、打席にも立つ。「日本では大谷への厳しいインコース攻めは少なかったですが、MLBは容赦ない。どこへ遠征しても、ぶつけられないように気をつけないと。ほとんどの球団が振られた立場なんですから」(スポーツ紙デスク)
米球団とファンの怒りが早く静まることを願いたい。(黒田 朔)
※週刊朝日 2017年12月22日号