建設工事が進む加計学園の獣医学部新設予定地 (c)朝日新聞社
建設工事が進む加計学園の獣医学部新設予定地 (c)朝日新聞社

 安倍晋三首相の“お友達”が経営する加計(かけ)学園(岡山市)の獣医学部の新設問題で、文部科学省の大学設置・学校法人審議会は10日、開設を認める答申を林芳正文科相に提出。首相官邸の関与など多くの疑惑を残したまま、獣医学部は来年4月の開学が可能になった。文科省関係者がこう内情を語る。

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「元事務次官の前川(喜平)さんがあれだけメディアで訴えても通るんだから、われわれの手の届かないところ、高度な政治判断がないと無理でしょう。文科省もこの件を官邸に蒸し返されたらこの先、大変なことになると思いますよ」

 一方、週刊朝日(WEB版)が3月6日、『第2の森友疑惑 安倍首相“お友達”大学に公有地36億円を無償譲渡』と報じて以降、連日のように認可をめぐる疑惑が報じられ、大揺れだった加計学園。同関係者がこう安堵する。

「待ちに待った認可ですね。『政治問題に巻き込まれたが、やっとだな』とみんな顔をほころばせている。幹部も『えらく時間はかかったが、予定通りだ。これからより本腰を入れてやってくれ』『学生の募集、集まり具合はどうか』『文科省からクレーム、注文がつくことはもうないだろうか』『工期の遅れはないか?備品、内装、とにかく完璧な形でオープンしたい』などと矢継ぎ早に指示を出しているそうです。世間の視線は冷たいのでしょうが、学内はお祝いムードです」

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