■「アハハ、さすが○○さんですね。今日も一日、幸せに過ごせます」


極度につまらないギャグを繰り出されて、どうにも反応に困ったときに。ただ、おだてると調子に乗って、ますます頻繁に繰り出してくる輩も。

■「ずいぶん盛り上がっていますが、お茶でもいかがですか+絵文字」
フェイスブックのコメント欄で論争が起きたときに。明らかに片方に理があっても、どちらかの肩を持つと、事態はさらにヒートアップします。

■「自分の読解力と表現力のなさが情けないです。申し訳ありません」
相手に読解力と表現力がないせいで、話がこじれた場合に。事態を速やかに丸く収めるためなら、自ら進んで泥をかぶるのが大人の度量です。

 いっぽうで、自分をよく見せたい意図とは裏腹に、使えば使うほど相手や周囲をウンザリさせるフレーズもあります。

 正論をぶっておいて最後につける「自戒を込めて」(そうやって予防線を張っているところが姑息)、ニュースやツイートを紹介しつつの「あとで読む」(意識高いアピールがうっとうしい)、セクハラ気味のコメントや発言をしたあとの「なんちゃって」(冗談を装って大目に見てもらおうという卑怯な魂胆が見え見え)などが、その代表格です。

 念入りなおじさん呼ばわり、失礼いたしました。おじさんには、困った部分だけではなく、長年積み重ねてきた経験や知識があります。何かと危険が多いSNS街道ですが、胸を張って力強く歩いていきましょう。その先には、きっとそれなりの楽園が広がっているはずです。

 拙著『SNS地獄を生き抜くオトナ女子の文章作法』(方丈社)には、おじさんが作り出している「SNS地獄」の例も取り上げています。知らず知らずのうちに加害者にならないために、オトナ女子に対する理解を深めるために、ぜひご活用ください。

週刊朝日 2017年10月20日号