名球会員は“投手”が少ない…東尾修が語る「名球会資格改定」の是非 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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名球会員は“投手”が少ない…東尾修が語る「名球会資格改定」の是非

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
野球殿堂の記者会見で記念品を前に撮影に応じる(左から)ロッテの伊東勤監督、元楽天監督の星野仙一氏、元大洋投手の平松政次氏=1月16日 (c)朝日新聞社

野球殿堂の記者会見で記念品を前に撮影に応じる(左から)ロッテの伊東勤監督、元楽天監督の星野仙一氏、元大洋投手の平松政次氏=1月16日 (c)朝日新聞社

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、名球会のイベントで名球会員資格の改定についても議論したという。

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 今月15日に「名球会フェスティバル2017 in 宮崎」が行われ、私も名球会員として参加した。宮崎も寒かったが、晴天。午前中には宮崎県内から少年野球22チーム、約300人を対象にした野球教室。打撃、ノック、キャッチボールに分かれて子どもたちと向き合った。

 午後からのメーンイベントの東西対抗戦。野茂英雄の120キロ近い速球を張本勲さんがはじき返した。結果は遊ゴロ併殺に終わったけど、野茂も先輩に対して真剣に腕を振り、張本さんも力強いスイングを繰り出した。現役を引退してから何年たっても、グラウンドに出たら血が騒ぐのが野球人だと感じたよ。そして、昨年名球会入りして初参加となった黒田博樹、新井貴浩の2人の対決も盛り上がったね。広島の赤いユニホームを着たファンも数多く見かけたし、喜んでくれたのなら幸いだ。

 前日の14日には、宮崎県内の養護施設を訪問した。宮崎で2月からキャンプを張るソフトバンクの工藤公康監督に「全員を招待しろ」とけしかけた。球団も了承してくれるみたいで、他の養護施設の方も含めて宮崎キャンプに招待することを工藤監督が約束してくれた。子どもたちの熱気、目の輝きは私自身も元気をもらうことができた。16日のチャリティーゴルフも含め有意義な3日間だった。

 昨年は黒田が投手として名球会入りしてくれたが、野手の44人に対し、投手は16人。投手の会員に集まってもらって、名球会資格改定についても話し合ったよ。現在は「日米通算で200勝以上、もしくは同250セーブ以上」が入会資格となっている。でも、やはり「数字を下げるには抵抗がある」という意見が多かった。分業制とはいえ、昔は年間130試合制だったものが、今は143試合ある。選手にとって高い目標であり続けることも必要だし、安易な資格変更はできない。勝利数とセーブ数の合算などの案も含めて、時間をかけて議論していくしかない。

 名球会はホノルルで総会も含めての取り組みを行ってきたが、昨年はヤフオクドームでイベントを行い、今年は宮崎。次は名球会が40周年を迎えることもあるし、ぜひ東京でイベントを開催したいと思っている。会員全員で力を合わせてやっていきたい。

 球界にとって、大きな話題の一つとして、16日に野球殿堂の発表があった。星野仙一さん、平松政次さん、ロッテ監督の伊東勤の3氏が選出された。私も2010年に選出されたときのことを思い出す。西武の同僚として黄金時代を戦った伊東勤の殿堂入りはうれしかったし、祝福したい。

 プレーヤー部門で選出された勤は、私がベテランの域に達したころに入団してきた。今は笑い話だけど、彼が若いころには、インコース、アウトコースというコースを私が決めて、その上で球種はノーサインで投げていた。だが、渡辺久信、工藤公康といった力のある同世代の若手とバッテリーを組む中で、配球がうまくなった。私も引退するときには、勤のリードを心から信頼できるようになった。

 秋山幸二、工藤公康に伊東勤。西武の黄金期を築いた選手が続々と野球殿堂入りしている。3人とも他球団で監督を務めるなど、西武野球が今も他球団を含めた球界から認められていることは喜ばしいことだと改めて思う。

週刊朝日  2017年2月3日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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