ピコ太郎は何発当てるのか? (c)朝日新聞社
ピコ太郎は何発当てるのか? (c)朝日新聞社

 今年も爆発的な“流行”が起きた。サブカルチャーに明るい浅草キッドの水道橋博士が語る。

 大ヒットと言えば、金色アニマル柄の衣装の一見ガラの悪そうなおじさん「ピコ太郎」が歌う「ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)」。カナダの人気アーティスト、ジャスティン・ビーバーがツイッターで「PPAP」の動画リンクとともに「インターネットでのお気に入りビデオ」とつぶやいたことで再生回数が増え、12月15日には1億回を突破した。

 水道橋博士はヒットの背景を次のように明かす。

「4年前に韓国のアーティスト・PSY(サイ)の『江南(カンナム)スタイル』が同じようなリズム曲として世界的に大ヒットしましたが、そのPSYのマネジャーがジャスティン・ビーバーのマネジャーなんですよ。これは日経BPヒット総合研究所上席研究員の品田英雄さんが指摘されています。ジャスティン・ビーバーがツイートしたのは、江南スタイルと同じで、当たると思ったからでしょう」

 思わぬ力を借りて世界的な人気者となったピコ太郎。一発屋の不安はないのか。11月16日の「合同取材会」で聞くと、

「一発屋と言われるのは光栄なこと。一発当てたわけですからね。打率は0割0分1厘だと思います。スタンバイしている曲もありますし、定期的に曲をアップし続けて、皆さんにチョイスしてもらえれば」

 水道橋博士によると、ピコ太郎こと古坂大魔王は、「(くりぃむしちゅーの)上田(晋也)くんや(爆笑問題の)太田光から言わせれば、“関東のさんまさん”っていうくらいおもしろい人。売れないことのほうが不思議なくらい。一発屋じゃないよ」

 続いて、「君の名は。」「シン・ゴジラ」が大ヒットした映画について。

「どちらも本物の作品。本当に力があるからこそヒットした。『君の名は。』は家族で見に行って号泣したよ。ただ、僕はアニメでは『この世界の片隅に』を推したい。アニメ史上ナンバーワンだと思う」(水道橋博士)

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