(c)朝日新聞社 @@写禁
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 胆管がんのため54歳で亡くなった俳優、川島なお美さんの通夜、告別式が10月1日、2日にわたって東京・青山葬儀所で営まれた。通夜2300人、葬儀1500人と、秋元康さん、倍賞千恵子さん、石田純一さんら著名人、ファンを含む多くの人が参列した。

 白い花で埋め尽くされ、ワインレッドのバラで大胆な流線が彩られた華やかな祭壇。棺のそばには、故人の生まれ年と同じ1960年製のロマネコンティをはじめ、6本のワインや犬のぬいぐるみなどが置かれた。

 葬儀では、事務所の先輩でもある片岡鶴太郎さんの弔電で、死去20分前に川島さんを見舞ったときの様子が赤裸々に伝えられた。

「よく頑張ったねえ、最後まで女優だったねえ、美しいねえ、と話しかけたら、薄い意識の中で瞳を濡らした。髪も若々しかった。握った手の柔らかさ。ネイルもかわいかった。そのかわいらしさがいじらしかった。それさえも奪っていくのか。(中略)また来るからね、と病院を後にした。それから20分。鎧塚さんからの電話。腰が崩れ落ちた」

 弔辞に立った、川島さんの友人で作家の林真理子さんは、遺影の前で涙ながらにこう声を震わせた。

「今、日本中があなたの死を悼み、悲しんでいます。あなたはいつも時代を体現して見せてくれました。あなたの最愛の人、鎧塚さんを決して孤独にはしません。私たち仲間が、きっと友情で支えます。なお美さん、ありがとう。そして、さようなら。あなたは本当に美しくて素晴らしい人でした」

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