神田駅浅草方面側の改札。天井に張り巡らされた配管は、絡みつくツタのようにも見える(撮影/写真部・馬場岳人)
神田駅浅草方面側の改札。天井に張り巡らされた配管は、絡みつくツタのようにも見える(撮影/写真部・馬場岳人)
終電後の上野駅。カーブ上にホームがあり、駅中央を支える、番号が記された太い鉄骨支柱には独特の存在感がある(撮影/写真部・馬場岳人)
終電後の上野駅。カーブ上にホームがあり、駅中央を支える、番号が記された太い鉄骨支柱には独特の存在感がある(撮影/写真部・馬場岳人)

 1927(昭和2)年、浅草―上野間で東洋初の地下鉄として開業した東京メトロ銀座線。上野から新橋まで順次延長し、東京高速鉄道(当時)が運営していた渋谷―新橋間と統合して現在の路線となった。

【フォトギャラリー】東洋最古の地下鉄 銀座線

 駅構内の天井や壁を這うむき出しの配管や、リベット留めの鉄骨支柱などに時の重みが宿り、独特の存在感を放つ。

 都心の大動脈としての役割を担い続け、今年からは全駅リニューアル工事が始まる。

「銀座線は別格。開業時に手掘りで作ったすごさを感じる」

 と、銀座線工務区長の清水一男さんは言う。

 駅間のトンネル内に入ると、ほのかな温もりに包まれ、居心地がいい。作業員の間でも「他路線と違い、銀座線のトンネル内はなぜか暖かい」と言われているが、理由はわからない。

 しかし、その温もりは銀座線という特別な空間ゆえのものと思わずにはいられない。

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銀座線【浅草駅~上野駅】
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週刊朝日 2015年4月17日号