スノボ銀の竹内智香 “恩師”三浦雄一郎が語る勝利のわけ 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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スノボ銀の竹内智香 “恩師”三浦雄一郎が語る勝利のわけ

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銀メダルを手に笑顔を見せる竹内智香=遠藤啓生撮影 (c)朝日新聞社 

銀メダルを手に笑顔を見せる竹内智香=遠藤啓生撮影 (c)朝日新聞社 

 スノーボード女子パラレル大回転で銀メダルに輝いた竹内智香(30)。大会前の存在感はいま一つだったが、高い技術で躍動感あふれるレースを展開、目鼻立ちが整った“智香スマイル”でも人々を魅了した。

 パラレル大回転は欧米では人気種目だが、日本での認知度が低い。かつて「スノーボードお断り」のスキー場が多く、練習環境が乏しかったからだ。

 竹内選手は北海道旭川市出身。兄2人と幼いころにスノーボードを始め、五輪初出場はこの種目が採用された2002年のソルトレークシティー五輪。当時18歳、高校3年生だった。

 トリノ、バンクーバーと連続出場し、順位は22位、9位、13位。入賞圏内には及ばなかったが、スイス代表チームと練習をともにして技術を磨き、国内第一人者として君臨した。

 4度目の五輪となるソチでの銀メダル獲得に、次兄の崇さん(33)は、「今回は競技の前にさとりを開いたような顔をしていた。自信に満ちあふれ、迷いがなくなっていた」と明かす。

 母校のクラーク記念国際高校の校長で、世界最高齢でエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎さん(81)も「自分の道をひたすらに追い求める性格が花開いた」と、それぞれメンタル面の安定を強調する。だが、悔しいのは決勝で転倒し、あと一歩で金メダルを逃したこと。この種目は斜面に設置された二つのコースを1本ずつ滑走して合計タイムを競う。決勝1本目でリードしていただけに、どこかに隙があったのでは?

「いいえ。コースが荒れている場所を避けきれなかったわずかな技術ミスです」

 そう解説するのは昨夏、竹内選手ら五輪代表に「勝負脳」について講義した日大総合科学研究所の林成之教授(脳医学)だ。

「『心』ではなく『本能』のレベルで最高のパフォーマンスを常に発揮できる超一流のアスリートです」

 表彰台ではきれいにメークし、笑顔でメダルを掲げた竹内選手。だが、トリノ五輪で日本代表チームのコーチを務めた俳優の長江健次さん(49)によると「普段は化粧なんて一切せずにストイックに道を究めてきた選手」という。

「世界とのレベル差が大きいと言われていた種目でのメダルだけに非常に意義がある。彼女を尊敬します」

 地道な努力の成果に大きな賛辞を贈りたい。

週刊朝日 2014年3月7日号


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