ジャンプ初代女王「当確」 高梨沙羅に死角なし 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ジャンプ初代女王「当確」 高梨沙羅に死角なし

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インターナショナルスクール進学後、わずか4カ月で高卒認定試験にパスした努力の人 (c)朝日新聞社 

インターナショナルスクール進学後、わずか4カ月で高卒認定試験にパスした努力の人 (c)朝日新聞社 

 2月4日、ソチのプレスセンターで記者会見を開いた日本ジャンプチーム。男女8選手がいる中で、海外メディアからの質問は高梨沙羅(17)に集中した。

 金メダル獲得の自信を聞かれると、「目指すのはそこですけど、やることを一つひとつ攻略することを先に考えていきたいです」。

 冷静に応じた高梨は今シーズン、W杯では13戦10勝で2位2回、3位1回という圧倒的な強さを誇る。

 最強のライバルであるサラ・ヘンドリクソン(米国)が膝を痛めて欠場し、ベテランのダニエラ・イラシュコ(オーストリア)も、膝の故障の影響で出遅れていた今シーズン。その上での好成績ではあるが、気象条件に大きく左右されるジャンプ競技において、これだけの安定感を見せ続けることは、大きな驚きだ。

 高梨が今回の五輪で金メダルを獲得すれば、2010年に夏季大会、12年に冬季大会が初めて開催されたユース五輪の金メダリストが初めて五輪も制する快挙となる。世界的に注目を集める要因のひとつだ。

 高まる周囲の喧騒をよそに、高梨は淡々とスケジュールを消化してきた。1月19日までのW杯札幌・蔵王大会を4連勝してから、五輪へ向けた長期遠征も順調にこなしてきた。

 1月25日からのスロベニア・プラニッツァ大会では、踏み切りのタイミングが取りにくい、なだらかな助走路に苦戦。イラシュコに連敗したが、それは時差の影響によるタイミングの狂いにすぎない。勝利を義務づけられるようになった高梨にとっては、敗戦もまた、闘争心を再び高めるための有益な時間になっただろう。

 その後は、イタリア・バルディフィエメでの世界ジュニアで個人、団体ともに優勝。2月1日からのオーストリア・ヒンツェンバッハ大会は、2試合ともに1本目2位からの逆転優勝と、勝負強さと精神面での充実も見せている。

 万全の状態で迎える五輪の舞台。ぶっつけ本番となるヘンドリクソンが、どんなジャンプを見せるか。

 高梨にとって憧れの選手でもある彼女。初代女王の座を争いたいという強い願望を持っているだけに、ヘンドリクソンが好調なら、さらに高梨の心も燃えるはず。その戦いを楽しみにしたい。

 勝負は日本時間の2月12日、午前2時半――。

※週刊朝日 2014年2月21日号


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