もうすぐ入学シーズン。私立の名門高校から難関大学に合格した受験生も多いなか、地方の公立でありながら伸びている高校もある。特に京都府の堀川、広島県の基町(もとまち)は全国的にも注目を集めている。

 堀川は2002年春に3年生約240人のうち106人が国公立大に現役合格。前年度の6人からの躍進が「堀川の奇跡」と呼ばれた。基町もこの2年で東大合格者を計8人、京大合格者を27人出している。全国の高校事情に詳しい駿台予備学校情報センターの石原賢一センター長は言う。

「堀川と基町に共通するのは『市立』であることです。府立や県立に比べると人事異動が小規模ですから、受験指導にたけた先生が育ちやすいのです。また堀川は『探究科』、基町は『普通科創造表現コース』とそれぞれ学区より広い府市全域から受験生を集められる専門科を立ち上げました。そこに優秀な生徒が集まったことが飛躍の要因でしょう」

週刊朝日 2013年4月12日号