
「朝日新聞出版の本」に関する記事一覧




12月号美容ジャーナリスト/エッセイスト 齋藤薫 Saito Kaoruお金をかけない“気づき”の美容、そこに人生の好循環が生まれる
この“一冊”は、本のサブタイトルにも、また帯のキャッチにも「気づき」という言葉を使っている。それが何を意味するのか、まずはそこから聞いてほしい。ずばり、ここでの“気づき”には、「お金をかけない」という意味をこめているのだ。たとえば、「人の悪口を言うと老ける」みたいな気づき。「老けない人が太らない」という気づき……。つまり“キレイになること”、また“若くいること”は、本来が驚くほど簡単である事実に“気づくための一冊”であり、だからそれほどお金がかからないことにも、“気づいてほしい一冊”となったのだ。




ルポ コールセンター 過剰サービス労働の現場から
利用対象として身近ながら、実態は知られていないコールセンター。本書は新聞記者が取材を通じ、内部の風景に迫ったものだ。 本編は、沖縄のとあるコールセンターにおける日常風景から始まる。直接客に会う機会はないが白シャツ・黒いスカートかパンツは義務着用、職場に持ち込んでいいのは透明な小バッグのみ……。内勤仕事に伴う自由なイメージとは程遠い実態に、言葉を失う。さらにセンターに勤める400人のオペレーターのうち9割以上はいわゆる非正規雇用層で、離職も絶えない。ただ、こうした職場ばかりが意図的に取り上げられるわけではない。コールセンターは「顧客ニーズを捉える場」と認識し、原因究明や文書報告に力を入れる大手食品会社の事例なども登場する。しかし、社会全体で見ればこうした会社はまだまだ少ないのが現状だ。 著者はおわりに、コールセンターを「サービス社会のひずみが現れた最先端の『現場』」と評価する。どこにでもあるが、だからこそ日常に埋もれる労働の「痛み」を直視させる一冊だ。




特集special feature






カテゴリから探す
エンタメ

NEW