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「原発」に関する記事一覧

原発施設反対派に露骨な“監視”する動燃
原発施設反対派に露骨な“監視”する動燃 1996年1月13日、高速増殖原型炉「もんじゅ」の事故隠蔽問題について調査を担当していた、西村成生(しげお)氏(当時49)が変死体となって発見された。動燃(動力炉・核燃料開発事業団=現在の日本原子力研究開発機構)の総務部次長だった西村氏は生前、動燃のさまざまな“暗部”に触れざるを得ない立場にあった。その西村氏が残した膨大な資料、「西村ファイル」をひもとくと、原発や関連施設をめぐる反対派の市民運動家へ露骨な“監視”の様子が記されていた。ジャーナリストの今西憲之氏と本誌取材班が明らかにする。
東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと
東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと 東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故から丸2年。菅直人『東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと』は当時の最高責任者が、3月11日から18日までの動きを中心に綴った手記である。  この間、官邸で何が起こっていたかは、すでに木村英昭『官邸の一〇〇時間』(岩波書店)や、当時の官房副長官による福山哲郎『原発危機 官邸からの証言』(ちくま新書)でかなり明らかになっている。そこから浮かび上がるのは、報道で伝えられた「無能なイラ菅」とはいささか違ったイメージだ。批判を浴びた「官邸の過剰な介入」がなかったら、事態はもっと悪化していただろう。  で、本書。事実関係については先の2冊とほぼ同じだが、印象的なのは事態を彼がたびたび戦争にたとえている点だ。〈誰も望んだわけではないが、もはや戦争だった。原子炉との戦いだ。放射能との戦いなのだ。日本は放射能という見えない敵に占領されようとしていた〉。そして彼は苦悩する。戦後日本は「国のために死ぬ」ことを否定してきたが、この状況で撤退はない。決死の作業を自分は命令できるのか。  事故への備えが皆無の中で、それでも最悪のシナリオ(とは全原発が制御不能となり、5千万人の避難が必要となる事態を指す)が避けられたのは〈幸運だったとしか言いようがない〉とも。だから次も大丈夫と考えるのは〈元寇の時に神風が吹いて助かったから太平洋戦争も負けないと考えていた軍部の一部と同じだ。神風を信じることはできない〉。  政権末期の菅直人が浜岡原発の停止と玄海原発の再稼働中止に強くこだわり、脱原発への舵を切ろうとしたのは、この体験ゆえだったろう。まさに脱原発を標榜したゆえ、彼は首相の座から追い落とされた(のだと思う)。  菅直人は敗軍の将である。が、誰がやっても敗軍の将にならざるを得ないのが「原子炉との戦い」だ。相変わらず神風を信じている人がいっぱいのこの国って何だろうと思う。
ナゾの死を遂げたもんじゅ調査担当者 死の直前の言葉
ナゾの死を遂げたもんじゅ調査担当者 死の直前の言葉 福島第一原発事故から2年。これまで「原子力ムラ」の弊害はさまざまに語られてきたが、彼らがどう結びつき、どう活動していたのか、その実態を示す証拠は少ない。しかし、動燃(動力炉・核燃料開発事業団=現在の日本原子力研究開発機構)の総務部次長だった故・西村成生(しげお)氏(当時49)が残した膨大な資料には、そのすべてが記録されていた。ジャーナリストの今西憲之氏と本誌取材班が、この「西村ファイル」を独占入手した。

この人と一緒に考える

室井佑月が苦言「メディアは首相の原発収束撤回を流せ」
室井佑月が苦言「メディアは首相の原発収束撤回を流せ」 現在、格納容器まで落ちているメルトダウンした福島第一原発の燃料。2月19日の参院予算委員会での質問で生活の党の森ゆうこ氏が、東電の廣瀬代表執行役社長に福島第一原発の現状を追求したが、テレビのコメンテーターとしても活躍中の作家、室井佑月氏は、その対応について言及した。
『美味しんぼ』原作者 「日本は原発事故を忘れている」
『美味しんぼ』原作者 「日本は原発事故を忘れている」 週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)での連載30年を迎えた『美味しんぼ』で、今年始まった「福島の真実編」が話題だ。原作者の雁屋哲さんは、1988年にオーストラリアに移住し、日本と行き来しながら創作、執筆活動をしている。日本や世界の食文化をテーマにしてきた『美味しんぼ』で、福島第一原発事故後の福島の過酷な現実を伝えているが、「日本人は原発事故を忘れている」と嘆く。
回答もない東電の損害賠償 福島・畜産農家から怒りの声
回答もない東電の損害賠償 福島・畜産農家から怒りの声 大震災に伴う福島第一原発事故から、もうすぐ2年になろうというのに“加害者”である東京電力の損害賠償手続きは一向に進んでいない。福島第一原発から70キロほど南にある蛭田牧場(福島県いわき市)の蛭田冨行さん(75)、幸広さん(45)親子は、廃業の危機に瀕している。東電に補償を求めたが、年が明けた現在も具体的な進展はない。ジャーナリストの桐島瞬氏は、その実態を調査した。

特集special feature

    手抜き除染で鹿島に反省なし? 「もみ消し」証拠を入手
    手抜き除染で鹿島に反省なし? 「もみ消し」証拠を入手 福島第一原発周辺での「手抜き除染」問題が案の定、うやむやにされそうになっている。年明けの朝日新聞報道で発覚して以来、環境省は除染作業を受注するゼネコン4社に調査を指示したが、彼らが“手抜き”と認めたのは、わずか3件のみ。報道で指摘された、作業員らが落ち葉を川に捨てたことや、川で熊手などを洗ったことについては「事実はなかった」と頑なに否定している。

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