「コロナで職員が集まらない」敬遠される介護施設 見学者数が大幅減、YouTubeで発信も
「介護施設でクラスター発生」……悲痛なニュースが飛び交った昨年から、介護業界の人手不足が加速しています。介護職でなく高齢者の入居控えも進むなか、ホームの運営にも工夫が求められています。現在発売中の週刊朝日ムック『高齢者ホーム2022』から抜粋して紹介。 * * * ■新規オープンしても 働く人が足りない 新型コロナウイルス感染症の拡大により、避けられることも多い接客業。とくに介護業界は苦闘しています。淑徳大学総合福祉学部の結城教授は、「もともと人手が足りていない業界ですが、コロナ禍が人手不足に拍車をかけました」と言います。 また、高齢者ホームの情報サイト「LIFULL(ライフル)介護」編集長の小菅さんもこう言います。 「介護業界は、不景気になると他業界から人が流れてくる傾向があります。しかし今回のコロナ不況下では、求職者が増えた実感があるという声は現場からは聞こえません。新規オープンした3階建てのホームで、スタッフが集まらず、人員不足ですべてのフロアを稼働できないという例もあります」 このような状況を反映してか、2020年には、介護事業所の倒産件数が過去最多を記録。感染した場合、とくに重症化しやすい高齢者が、利用を控えたことによると見られています。
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