専業主婦だった39歳からギャルの聖地を経て社長へ ドムドムフードサービス社長・藤崎忍 ドムドムフードサービス代表取締役社長、藤崎忍。1990年代に全国約400店を展開したドムドムハンバーガー。その後、経営不振にあえいだが、今、人気が再燃している。カニ一匹を使った「丸ごと!!カニバーガー」のようなメニュー開発に加え、ぞうのキャラクターの商品化など話題に事欠かない。この成長を牽引したのが、社長の藤崎忍だ。専業主婦から社長になるまでに何があったのか。その人生を追った。 現代の肖像 1/19
Xのフォロワー数26万超え、駐日ジョージア大使ティムラズ・レジャバはどのようにして大使になったのか 今、最も日本で有名な「駐日大使」といえば、ジョージア駐日大使のティムラズ・レジャバの名前が挙がるのではないか。X(旧Twitter)のフォロワー数は26万超え。ジョージアだけでなく、妻が作ったお弁当や親戚の子どもたちまで登場する。レジャバが父の仕事で来日したのは4歳のとき。日本には思い入れも強い。まさにジョージアと日本の架け橋となっている。 現代の肖像 1/12
サンクチュアリ主演・一ノ瀬ワタルの本当の強さ「格闘技より芝居のほうが自分に合ってる」 俳優、一ノ瀬ワタル。間違いなく、2023年の顔だ。Netflixドラマ「サンクチュアリ-聖域-」で力士・猿桜(えんおう)を演じて大きな話題となった。元キックボクサーということもあり、強面の迫力のある演技が強烈な印象を残す。だが、素顔はピュアで優しくて、ウサギ好き。強い男性に憧れる。けれども、戦うことは好きではない。一ノ瀬の生き方は、本当の強さとは何かを考えさせられる。 現代の肖像 1/5
「deleteC」や「注文をまちがえる料理店」の仕掛け人・小国士朗の企画の立て方 もし「がんを治せる病気にしたい」と持ち掛けられたら。「高齢者とサッカーをかけあわせたい」と相談されたら。小国士朗はそんな相談を持ち掛けられた時、斜め方向から企画を立ち上げる。人の営みが感じられる、温かいアイディアばかりだ。世の中の役に立つと分かっていても、人は簡単には動けない。でも、人が動きたくなる仕掛けがあれば、社会は変わっていく。 現代の肖像 12/22
父の高座にあこがれ、弟子入りまでに1年半 講談師・一龍斎貞鏡の誕生秘話 講談師、七代目一龍斎貞鏡。今年10月、講談界に新たな真打が誕生した。父の高座姿にあこがれ、この世界に入った七代目一龍斎貞鏡だ。父を師匠に、古典講談を叩きこまれた。その師匠が2021年に急逝。落ち込み、眠れぬ日々から立ち直っての真打昇進だった。高座をおりたら、4児の母になる。父から受け継いだ美しい高座と子どもたち。どちらも命がけで守りたい。 現代の肖像 12/1
人生を終えるその日まで、その人らしく過ごせる拠点を ほっちのロッヂ共同代表・藤岡聡子 ほっちのロッヂ共同代表、藤岡聡子。2020年に軽井沢に開業した診療所「ほっちのロッヂ」は、「好きなことする仲間として、出会おう」が合言葉。死にゆく人は弱い存在ではない。人生を終えるその日まで、その人らしくなれる生命の表現があると藤岡聡子は信じている。小学校6年生のときに亡くした父の「最期に何ができたか」を、今も探している。その渇きが、藤岡の原動力となっている。 現代の肖像 11/24
川口穣 「心臓移植で子どもたちを救いたい」と法整備・改正にも奔走 福嶌教偉 1997年に日本で臓器移植法が成立したが、その後もほぼ一貫して増え続けてきた心臓移植待機者。それが、2022年後半以降、減少に転じている。臓器提供者が増え、新規登録者を上回り始めたのだ。社会を変えた一端は、千里金蘭大学学長・国立循環器病研究センター移植医療部客員部長・福嶌教偉の熱意と活動だ。約200人もの移植やその後のフォローに関わる一方で、患者の命を救うため、国会議員に訴えかけ、法整備を実現させてきた。 現代の肖像 11/17
戦略と分析で“奇跡の当選”に導く 勝率7割超の選挙プランナー・松田馨 選挙プランナー、松田馨。選挙関係者に引っ張りだこの選挙プランナーがいる。松田馨は、300以上もの選挙に関わり、多数の新人候補を勝たせてきた。ギリギリまで戦況を分析し、時には斬新なアイデアで選挙を導く。候補者の人生がかかる戦いは必ず当選させなくてはいけない。当選させるためなら土下座も辞さないと熱い思いを語りながらも、いつもニコニコと笑みを絶やさない名参謀を追った。 現代の肖像 11/10
中村千晶 世界のベストバー100選出のバーテンダーが作る至福の一杯 ロジェリオ 五十嵐 ヴァズ スモールアックス取締役・Bar TRENCH チーフバーテンダー、ロジェリオ 五十嵐 ヴァズ。世界のベストバーにも選ばれる「Bar TRENCH」は、日本でもあまり知られていなかったアブサンやビターズをいち早く取り入れた。ロジェリオ 五十嵐 ヴァズは、チーフバーテンダーとしてシェイカーを振る。ブラジルに生まれた日系ブラジル人3世。シンプルな中に遊び心をプラスしたカクテルに加え、優しい笑顔と、どこか捉えどころのない魅力にひかれた客が、今日も訪れる。 現代の肖像 11/3
団地に介護施設 自ら住み“どんなに困ってもなんとかなるまち”に ぐるんとびー代表/NPOぐるんとびー理事長・菅原健介 ぐるんとびー代表/NPOぐるんとびー理事長、菅原健介。2015年、菅原健介は団地に介護施設を開設した。自ら同じ団地に住みながら、365日、地域の住人としても利用者を見守っている。見据えるのは、十数年後に「高齢化の大津波」を迎える日本。どうしたら、私たちは幸せに生をまっとうできるのか。熱い気持ちで動き続ける菅原は、時に理解を得られず、ネットでの「炎上」も経験。でも、対話を重ね、未来を考えたい。 現代の肖像 10/27
大越裕 作家・小野美由紀が『わっしょい!妊婦』を書くまでの傷だらけの人生とは 作家・SFプロトタイパー・小野美由紀。この日本で、女が自分らしく生きていくのは至難の業だ。男のようにトップも目指せない。だからといって媚びるのも嫌だ。小野美由紀には、小さなころからどこにも居場所がなかった。世界が自分と折り合わない。気がつくと傷だらけだった。だが、出産し、見方が少し変わった。自分は自分のままで生きていっていいと思える、そんな物語が待っていた。 現代の肖像 10/20
「面白いか」「応援したいか」が仕事の原動力 経営学者・入山章栄 経営学者・早稲田大学大学院、早稲田大学ビジネススクール教授・入山章栄。気鋭の経営学者として、ビジネスパーソンを始め多くの人が、入山章栄の思考を、アドバイスを聞きたいと列をなす。人の話をよく聞き、対話を大事にする。面白いと感じた人同士をつなげることも好きで、多動的に行動してきた。この「多動的」な行動が、経営学には難しいと言われる理論構築の基盤になった。知の探索と深化のために、東奔西走の日々だ。 現代の肖像 10/13
稽古が始まっても台本はない 劇作家・上田誠「みんなで作ると一人では思いつかないことが出てくる」 劇作家・演出家/ヨーロッパ企画、上田誠。劇団「ヨーロッパ企画」は、今年25周年を迎える。大学在学中に上田誠と仲間2人で旗揚げしたが、初期のメンバーはほぼ変わらない。小さなころからさびしがりの上田は、友達といつも一緒にいたかった。面白いものを作れば、友達が集まると気づく。上田の書く脚本は、劇団員の個性が生かされる群像劇。理系で論理的な思考で生み出されるコメディー劇の求心力は、高まる一方だ。 現代の肖像 10/6
「らんまん」の脚本家・長田育恵 「登場人物の目に乗り移りながら書いていく」 劇作家・脚本家、長田育恵。朝ドラ「らんまん」の執筆中、長田が特に考え抜いたのは登場人物の言葉だったという。「作家として書きたいだけなのか、本当にその人物に必要な言葉なのか」。そこには、劇作家・井上ひさしから研修生最後の日に受けた助言があった。スポットを当てる人物たちは決して派手ではないが、その等身大の生きざまには、いつも希望がある。 現代の肖像 9/29
吉井妙子 笑いの力で若者と政治をつなぐ 笑下村塾代表・たかまつなな 笑下村塾代表、たかまつなな。大学生のときに芸人としてデビュー、NHKの職員になった後に、時事YouTubeになり、今は「笑下村塾」の代表も。肩書はたくさんあるが、一貫してたかまつななは「若者と政治をつなげたい」「日本を良くしたい」という思いで動いてきた。その一つが、「主権者教育」の出前授業。あなたには社会を変える力があるのだと、笑いと共に子どもたちへ熱い思いを届ける。 現代の肖像 9/22
ラグビーで磨いたキャプテンシーで社会課題に取り組む HiRAKU代表取締役・廣瀬俊朗 ラグビーW杯フランス大会が開幕した。ラグビーの隆盛を支えてきた一人が、HiRAKU代表取締役で元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗だ。2016年に引退。その後、MBAを取得し、自らの会社「HiRAKU」を立ち上げ、精力的に活動をしてきた。お金ではない。社会のため、誰かのために何かできないかを、常に考えている。廣瀬のキャプテンシーは今でも健在だ。 現代の肖像 9/15
矢部万紀子 「ジジイども、見たか」発 落語愛への一本道 落語家・桂二葉 落語家、桂二葉は女性の帯の締め方で、高座に上がる。女性なら当たり前のようだが、落語界では少数派だ。2021年、「NHK新人落語大賞」で大賞を受賞、一挙にブレイクしたのは、50年超の歴史で初めての女性だったから。その上、記者会見で口にしたのが、「ジジイども、見たか」だったから。そんな二葉の熱き落語愛、どうぞお見知り置きのほどを。 現代の肖像 9/8
子どもの頃からの選挙番組好き・雑誌好きが高じて時事芸人へ お笑いタレント・コラムニスト・プチ鹿島 お笑いタレントでコラムニストでもある時事芸人、プチ鹿島。毎朝、新聞15紙に目を通す。どこがどう報じているか、新聞の読み比べは、面白いからもう何十年と続いている。父が買ってくる週刊誌を読むのが好きだった。プロレスも選挙報道も好き。芸人として、子どものころからの蓄積が武器になった。今は選挙が面白い。選挙の現場で「やじ馬」の目を持ちつつ、芸人として突っ込む。それが新しい視点をもたらしている。 現代の肖像 9/1