8月号学習院大学教授 赤坂憲雄 Akasaka Norio『遠野物語』から105年、いま会津に沸き立つ不思議世界
とても愛着の深い本に仕上がったと思う。本の刊行を前にして、こんなに心が浮き立つのは、久し振りのことだ。この本の誕生を待ちわびている人たちが、たくさんいる。会津の女衆が創った、手放しに幸せな本なのである。東日本大震災の前から、奥会津のあちこちを不思議な話を求めて歩きまわった会津学研究会のメンバーたちも、表紙の絵や百枚の挿絵を描いてくれた岩崎亜弥さんも、みな会津に生まれ育ち、いまも暮らす女性たちだ。
著者から
9/15