
学力は必ず伸びる 誰ひとり置いてきぼりにしない少年院の数学教室、その10年間の記録
AERAで連載中の「この人のこの本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。『僕に方程式を教えてください 少年院の数学教室』は、高橋一雄さんと瀬山士郎さん、村尾博司さんとの共著。なぜ数学が「非行少年」たちを立ち直らせるきっかけになるのか。10年間の少年院での数学指導から見えてきたことは、学力という希望だった。「数学には論証の金型(かながた)があるので、金型を理解すれば問題が解けます。すると、少年たちに抽象的概念・論理的思考が身につくんです」と高橋さん。同書にかける思いを聞いた。