【直接つないでパソコンに転送する】カメラとUSBケーブルでパソコンへ接続するのが一番シンプル。購入時にカメラに付属しているものが確実。パソコンに接続した際、カメラ側でモードを選ぶ必要がある。カードリーダーを使ったコピーとは違い、バッテリー切れには要注意(撮影/まつうらやすし)
【直接つないでパソコンに転送する】カメラとUSBケーブルでパソコンへ接続するのが一番シンプル。購入時にカメラに付属しているものが確実。パソコンに接続した際、カメラ側でモードを選ぶ必要がある。カードリーダーを使ったコピーとは違い、バッテリー切れには要注意(撮影/まつうらやすし)

アサヒカメラ』2019年9月号では、「撮った後の作業」に着目。デジタルカメラ主流の現在、撮影後の作業でパソコンは不可欠だ。デジタルではフィルムと比べて自分でやらなければならない作業が増えたが、それは自分でコントロールできる範囲が増えたともいえる。プロが解説する基本的な手順を参考に、自分流のワークフローを見つけてほしい。

*  *  *

 デジタルカメラで撮影した写真は、多くの人がパソコンで管理/処理しているだろう。撮影後の第一歩は、パソコンにコピーするところから始まる。うっかり消さないよう確実にパソコンへコピーしたい。

 デジタルカメラで撮影した画像ファイルは、何はともあれパソコンの内蔵や外付けのハードディスク等へコピーする。しかし何も考えずにいるとパソコンの中に“画像ファイルのカオス”を作ることになりかねない。この、ファイルのカオス化を防ぐにはどうすればよいのだろうか。

*  *  *

■整理保管のための最初のコピーを基本に

「撮影した画像ファイルを整理保管するためにパソコンへコピーする」ことと、「レタッチやプリント、インターネットなどで活用するために画像ファイルをパソコンへコピーする」ことの区別が大切だ。レタッチする前の画像と、レタッチで仕上げた画像、そして「念のためのコピー」と作品やオリジナルが適当に混在するという状況は完全にカオス化の始まりだ。

 これを避けるためには、活用と整理保管を意識的に切り離して考えることが大切だ。パソコンへのコピーは整理保管のためであって、プリントなど活用のためのは別にしたい。

 銀塩フィルムの時代、ポジフィルムでの撮影は、ネガフィルムと同じく現像から仕上がったままの状態で整理/保管する派と、必要なカットだけを切り出してマウントし、内容やテーマ別に分類整理して保管する派に分けられた。ここでは便宜的に前者を「撮ったまま型」、後者を「作品保管型」と呼ぶことにする。デジタル画像の整理保管も基本的な考え方は同じだが、デジタルではパソコンの中で必要なだけ複製(コピー)できる。

 フィルムとは違い、どちらか一方を選ばなくてはならないという制約はない。デジタルなら両方のスタイルでの保管が可能だ。ただし、両方が中途半端に混在するのはカオス化の引き金になる。内容やテーマ別に整理する「作品保管型」はレタッチ操作も含めて活用の範疇として、パソコンへのファイルのコピーは「撮ったまま型」の保管で考えたい。

次のページ
「日付で整理」が確実かつ簡単