【デジタルカメラのメモリーカードのフォルダー】DCIMの中に作られるフォルダーに写真の画像ファイルが収まっている。カメラ映像機器工業会の「カメラファイルシステム規格DCF2.0(2010年版)」(CIPA DC-009-2010)で基本的なフォルダー構造やファイル名は決められている(イラスト/やまもと妹子)
【デジタルカメラのメモリーカードのフォルダー】DCIMの中に作られるフォルダーに写真の画像ファイルが収まっている。カメラ映像機器工業会の「カメラファイルシステム規格DCF2.0(2010年版)」(CIPA DC-009-2010)で基本的なフォルダー構造やファイル名は決められている(イラスト/やまもと妹子)

 ところで、明らかに失敗で不要な「ゴミカット」まで保管しておく必要はあるのだろうか。ピンボケやブレなど、明らかに不要(と思われる)カットは捨てる思い切りも必要だろう。

 撮影の帰り道、移動の電車の中で液晶モニターでチェックしながら、パソコンへコピーする前に捨ててしまうのもよし。日付フォルダーへコピーしてから大きな画面で悩み迷いながら捨てるもよし。捨てるカットを選ぶ作業も、自分にあった好きなスタイルで楽しむことが大切だ。もちろん捨てるのが面倒だと思うのであれば、そのまますべて保存しておけばいい。

 パソコンへファイルをコピーすることは、デジタルでの写真の整理や保管の入り口であり土台づくりでもある。過去に撮影した写真も、未来に撮ることになる写真も、同じ土台のままに整理や保管が、絶えることなく続けられることが実は一番大切な要素だ。

 パソコンのOSが変わったりデータの保存環境が進化しても続けられ、カメラ環境がどのように変わっても、容易に引き継げるシンプルさが大切だ。そして、何より飽きずに習慣として長く続けられる簡単さがとても大切だ。

写真・解説:まつうらやすし

※『アサヒカメラ』2019年9月号より抜粋