ヤクルトを取材するスポーツ紙記者は「キブレハンは本職の一塁か、指名打者制のパリーグで常時出場すればシーズン30本塁打を打てる力を十分に持っている。ヤクルトはチーム編成の問題で契約延長しなかったが、このままNPBでプレーできなくなるのはもったいない」と惜しむ。助っ人の大砲は成功例が少ない。才能の片鱗を見せたキブレハンは、他球団が獲得を検討する価値が十分にあるだろう。

 投手では巨人を退団することが濃厚となったC.C.メルセデスの去就も注目される。昨年は20試合登板で5勝止まり。試合中盤の5、6回以降に崩れるケースが目立ち、6月4日のロッテ戦で5勝目をマークしたのを最後に白星から遠ざかった。

 他球団のスコアラーは「巨人が契約延長を見送ったのはスタミナの不安を解消できなかったからでしょう。ただ、救援陣がしっかりしているチームなら5、6番手の先発候補で十分に計算できる。制球が良いので大崩れすることはない。日本で6年間プレーしているのも大きな強みです。コンディションを整えて自信を取り戻せば2ケタは勝てる」と評価する。

 過去の歴史を紐解くと、中日から金銭トレードで近鉄に移籍したラルフ・ブライアントのように他球団に移籍して大活躍した助っ人がいる。キブレハン、メルセデスは来季もNPBで勇姿が見られるだろうか。(今川秀悟)