87歳の誕生日を迎えた上皇后美智子さま(宮内庁提供)
87歳の誕生日を迎えた上皇后美智子さま(宮内庁提供)

 さて、基準づくりだが、ヒントは「皇室関連報道について」コーナーにあると思っている。一番多い美智子さま関連の抗議を見ていて思うのは、守るべき「像」が確立しているということだ。支柱となっているのが「天皇陛下(令和では上皇さま)、そして昭和天皇と香淳皇后を敬い、慕う美智子さま」だ。「皇后」というより「妻」「嫁」としての姿で、昭和一桁生まれで初めて民間から皇室に嫁いだ美智子さまだからこその姿だと思う。

 秋篠宮さまはどんな自画像を描いているのだろう。紀子さまは? まずそこをはっきりさせる。そうすれば、守るべき「像」が見えてくる。そこから基準はできてくるはずだ。お手本は、すでにある。

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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