さらにはコロナで打撃を受けたエンタメ、スポーツ界を活性化したいという目的もある。党のアドバイザーがこいう説明する。

「エンタメ業界を活性化させようとしているから、有名格闘家を両脇に置いて奥野さんが演説したこともあった。芸能人やスポーツ選手がちゃんとメシを食べられるようにしたいわけですよ。今、そこに対する政治の目というのは弱いから」

 奥野代表は「危機」を口にするが、何を一番訴えたいのか。

「若い人に対してのアプローチですよね。若い人たちに参加してもらうということ。前回の参院選をみても、若い人は選挙にいかない。少子高齢化の時代なのに、若い人が政治参加しないとえらいことになるから、ごぼうの党は気づかせようとしているわけです」

 組織票が見込めない「ミニ政党」は、支持政党がない無党派票頼みだ。しかし、安倍晋三元首相の銃撃事件で、自民党に票が流れるとの見方が強く、最後まで厳しい戦いのようだ。

(AERAdot.編集部・今西憲之、上田耕司)

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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