私たちが日本で知られているような地域の保護活動を積極的に行うことで(地元の皆さんにもいい影響があると)、認めてくださっているのかもしれません。

 ニャジラがいるおかげでこうして地元の中国の人たちとも交流ができ、コロナ禍でも生活にハリが出たし、けっして悪いことばかりではありません。皆さんと仲良くできているので、ニャジラに感謝しています。

◆  ガラス越しに体を寄せて…回復の兆し

 最後に、最近のニャジラについて報告したいと思います。

 なんと、コロナ禍の落ち着かない中で、ニャジラが快復の兆しを見せはじました。

カラーも点滴も取れた最近のニャジラ。がんばって(提供)
カラーも点滴も取れた最近のニャジラ。がんばって(提供)

 一時期は目つきもおかしく元気もありませんでしたが、カリカリや「ちゅーる」を食べてくれるようになり、カラーも点滴もはずれました。面会に行くとすぐに立ち上がってガラス越しに体を寄せてくるようになりました。強制給餌をしていたころは、近づくと怖がってベッドの陰に隠れたりしていたことがうそのようです。

 友好の懸け橋になってくれたニャジラ。退院は、もう少し先かな……。

 これからも毎日、面会にいきます。

家に戻って、またこんなふうにくつろげますように(提供)
家に戻って、またこんなふうにくつろげますように(提供)

(水野マルコ)

【猫と飼い主さん募集】
「猫をたずねて三千里」は猫好きの読者とともに作り上げる連載です。編集部と一緒にあなたの飼い猫のストーリーを紡ぎませんか? 2匹の猫のお母さんでもある、ペット取材歴25年の水野マルコ記者が飼い主さんから話を聞いて、飼い主さんの目線で、猫との出会いから今までの物語をつづります。虹の橋を渡った子のお話も大歓迎です。ぜひ、あなたと猫の物語を教えてください。記事中、飼い主さんの名前は仮名でもOKです。飼い猫の簡単な紹介、お住まいの地域(都道府県)とともにこちらにご連絡ください。nekosanzenri@asahi.com

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水野マルコ

水野マルコ

水野マルコ/1961年生まれ。ライター。猫と暮らして30年。今は優しいおばあちゃん猫と甘えん坊な男子猫と暮らしています。猫雑誌、一般誌、Web等での取材歴25年。猫と家族の絆を記すのが好き。猫と暮らせるグループホームを開くのが夢。

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