自民党の泉田裕彦衆院議員(比例北陸信越ブロック)が同党の星野伊佐夫新潟県議から「裏金を要求された」と主張する問題が泥沼化している。
自民県連は12月10日、第三者の弁護士が2人の意見を聴取し、違法性などを調査すると発表した。県連は星野氏の除名を求める申立書も泉田氏から受領。星野氏(長岡支部長)からの新潟5区支部長を泉田氏から交代するよう求める要望への対応も協議し、年内にも結論を党本部へ伝える方針だ。
ことの発端は、泉田氏が11月29日、発信した自身のツイッター告発だ。
<【総選挙の闇:新潟5区】 今回の衆議院総選挙で、2~3千万円の裏金要求をされました。「払わなければ選挙に落ちるぞ」という文脈でした。広島で事件があったばかりでよくやると思いましたが、違法行為はお断りしました。そうしたら、選挙は大変でした。。。>
<高鳥県連会長に対応を求めたところ、相談するので証拠はあるのか聞かれ、YESと回答しました>
そして、泉田氏は9月4日に星野氏の自宅で会話した録音データを公表した。泉田氏が「星野氏である」と指摘している男性は新潟5区の選挙情勢を説明しながら、以下のように語っていた。
「このままなら、比例引っかからんから」
「とにかく必要経費を早くまこう、もう余裕がない。選挙がはじまってからなんて、バカはいない。今でも遅いくらいだ」
「2千万や3千万なんかね、もったいないなら人生終わるよ」
「悔いが残る、1億や2億の話ではなくなるから。2千万や3千万の金をね、惜しんで一生投げちゃいけない」
これらの会話は泉田氏により音声が録音されていた。
泉田氏は記者会見を開いて、こう訴えた。
「選挙でお金を要求する、民主主義の土台をゆがめてしまう。放置すべきではない」
「払わなければ選挙で落ちるぞという金銭要求がありました」
星野氏も記者会見を開いて、泉田氏が公開した録音データの声は「自分かどうか、よくわからない」と否定。「裏金をバラまくなど、そんな話はなかった。泉田氏の自作自演だ。まったく関係ない、作り話」「お金の話、政党活動費のことだ」などと反論した。