東京五輪での金メダルが期待される松山英樹(写真/gettyimages)
東京五輪での金メダルが期待される松山英樹(写真/gettyimages)

 いよいよ、東京五輪の男子ゴルフ競技が7月29日から4日間の日程で開催される。なんといっても注目は、今年のマスターズ覇者でもある松山英樹だ。

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 オリンピックにおけるゴルフ競技は、第2回大会の1900年パリ五輪と第3回の1904年セントルイス五輪で開催されたのち、長らく実施競技から除外されてきたが、2016年リオデジャネイロ五輪で実に112年ぶりに復活を遂げた。

 今回の東京五輪は復活から2回目の大会となるのだが、ゴルフにおける五輪の立ち位置はまだ確立されていないのが実情だ。選手にとってのプライオリティーは4大メジャーであり、8月中旬から始まるPGAツアーのプレーオフシリーズ。そのため、世界ランキング2位のダスティン・ジョンソン(米国)のように、五輪出場を見送った選手もいる。

 とはいえ、リオ五輪で金メダルを獲得したジャスティン・ローズ(英国)は「Dream come true(夢がかなった)」と話した。アスリートとして五輪に憧れを抱く選手がいることも事実で、東京五輪には世界中から60名の男子ゴルファーが集う。

 松山英樹もリオ五輪はスケジュールやジカ熱への懸念から出場を辞退しており、五輪の出場は今回が初めて。7月上旬にコロナ陽性が発覚し、直前の全英オープンは欠場したが、4月にマスターズで優勝した松山は金メダルの本命と言えるだろう。

 今回の会場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)は、日本オープンをはじめ、様々なビッグトーナメントを開催してきた日本屈指の名門コース。そして、ここは松山の“原点”とも言える場所だ。

 まずは同会場で開催された2009年の日本ジュニアゴルフ選手権競技で優勝。そして、翌2010年に開催されたアジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権でも優勝を果たす。この大会の優勝により、翌2011年のマスターズの出場権を獲得。オーガスタでも、その実力を遺憾なく発揮し27位タイでローアマに輝き、その名を世界に轟かせた。その後の活躍はご存知の通り。世界最高峰のPGAツアーで6勝を挙げ、日本人初のメジャーチャンピオンにまで輝いた。

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海外勢で優勝候補は?