しかも、聞き分け能力が優れているだけではなく、赤ちゃんは「言語として意味を持つもの」と「言語としての意味を持たないもの」の違いまでわかるようなのです。

 赤ちゃんが「言語」を理解していることがわかる実験の手順は以下の通りです。

(1)読み聞かせをしている声を録音する。
(2)録音した音声を通常再生で聞かせたときと、逆再生アプリなどで逆再生して聞かせたときの反応の違いを見る。

どんな違いがあったでしょうか。この実験の結果、通常再生では読み聞かせの音声に聴き入っていた赤ちゃんも、逆再生のときには全く興味を示さなくなったのです。

この能力は生後9カ月~12カ月ほどで消えてしまうと言われています。成長するにつれて、親の話している言語を理解できるようになると、言語聞き分け能力はもちろん、親が話す言語で使われない発音も不要なものとみなし、自然と頭から消していってしまうのかもしれません。

■できなくてもあせらないで

もちろん、すべての赤ちゃんに同じような実験結果が見られるわけではありません。赤ちゃん学では統計的に解析し実験の結果を出していますが、ご家庭でおこなう場合は思うような実験の結果が得られないかもしれません。

ですが、赤ちゃんはひとりひとり顔や体格が違うように、成長の過程もスピードも、興味の持ち方も、みんなそれぞれ違います。

もし思ったような結果がでなくても、「今はこんな気分なんだね~」と明るく捉え、また少したった頃に試してみてください。

どんなあそびであっても、赤ちゃんと大人が楽しくふれあえることが一番大切。コロナ禍で、おうちでできるあそびも尽きてきた! そんなときに大人も一緒に楽しめるあそびのひとつとして、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょう。