だが、その後は故障を繰り返す日々。2010年1月のアジア杯予選・イエメン戦で自身2試合目の代表戦出場を果たしたが、前半17分に相手のタックルを受けて負傷退場(右腓骨骨折)。高い技術と優れたプレービジョンを持ち、能力的には香川真司と甲乙付け難いものがあったはずだが、ピッチに立つ時間よりもリハビリ生活が長く、度重なる怪我が彼のキャリア形成を大きく阻んでしまった。

 同じく、歴代6位の19歳34日でA代表デビューを果たした米本拓司も、怪我によって成長を阻まれ、伸び悩んだ一人だ。中盤で高いボール奪取能力を発揮し、「デュエル」の強さと高い展開力も持ち合わせたボランチ。U-16日本代表に選出されて以降、将来を嘱望され、高校卒業後の2009年にFC東京に入団すると、1年目から主力として活躍し、ナビスコ杯ではニューヒーロー賞と史上最年少での決勝MVPを獲得。そのままの勢いで代表に招集され、同年12月のアジア杯予選・イエメン戦に先発フル出場した。だが、国際Aマッチ出場は結局、この1試合のみ。2010年2月と2011年4月に左膝、2016年7月には右膝の前十字靭帯を損傷(断裂)し、いずれも半年以上の長期離脱を強いられた。現在30歳。昨季終了時点でJ1通算269試合出場も、選手としての成長曲線は幾度も分断された歪な形になってしまった。

 さらに爆発的なスピードを誇った宮市亮も、10代でのA代表デビュー後に度重なる怪我に苦しんだ。中京大中京高時代の2009年にU-17W杯に出場。高校卒業後に、強豪アーセナルと長期契約を結び、オランダ・フェイエノールトへ期限付き移籍してインパクトのある活躍を披露すると、当時の日本代表・ザッケローニ監督からも期待され、2012年5月の親善試合・アゼルバイジャン戦で19歳161日での代表戦デビューを飾った。だが、その後はる故障離脱を繰り返して長く停滞。単発的な活躍が続いて、現在はドイツ2部のFCザンクトパウリでプレー。時折、「日本代表の秘密兵器」へ推薦する声が挙がることもあるが、国際Aマッチ出場2試合無得点のまま、現在28歳となっている。

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最も早く代表デビューしたあの選手は…