萩生田文科相「大学はうそつきという声が学生から寄せられた」 コロナ禍の大学どうあるべきか (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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萩生田文科相「大学はうそつきという声が学生から寄せられた」 コロナ禍の大学どうあるべきか

鈴木顕dot.#大学ランキング#教育
萩生田光一文科大臣 (c)朝日新聞社

萩生田光一文科大臣 (c)朝日新聞社

 コロナ禍で、大学も学生もさまざまな困難に直面している。萩生田光一文部科学大臣に、コロナ禍の大学のあり方、困窮する学生の対策などについて聞いた。現在発売中の『大学ランキング2022』から紹介する。

【ランキング】政治家の出身大学、トップは…

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──コロナ禍で大学のオンライン授業が急速に普及した。どう評価するか。

 まず、学校現場のみなさんには大変な負担をおかけしている。そのなかで各大学がさまざまな知恵をしぼって、学生のための有意義な授業をしていると信じたい。

 オンライン授業のメリットは、まず時間や場所の制約を受けずに、効率よく授業を受けられる点にある。大学関係者のみなさんと話をしたとき、「パジャマで出席できるから、1限の出席率が抜群に上がった」という話を聞いた。そういうよさもあると思う。

 チャット機能により、対面で直接質問するより質問しやすいという学生の声も聞く。また、オンデマンド型の授業では自分のペースで学習できるメリットもある。コロナ禍において、今後は対面と遠隔を組み合わせたハイブリッド型の授業により、高い教育効果が生じることを期待している。

──一方、大学に通えない1年生を中心に孤独感が問題になっている。

 他の受講生と仲良くなれず、孤独感、不安感があるという学生の声は多い。理想としていた学生生活とあまりに違い、修学意欲を失ってしまい、一度休学して自分を見つめなおしたいという声もあるという。メンタル面で参ってしまっているのだろう。

 先日話をした女子学生は、入学式を含めこの1年間一度もキャンパスに行ったことがないという。大学近くに借りたアパートを引き払い、地方の実家に戻ってオンライン授業を受けているが、ひとりで朝から晩までパソコンの前にいて、孤独感をいだくと話していた。画面の向こうで話している人が教授かどうかもわからない、友達もいないので何も相談できないという。

 大学教育はオンラインだけですべてが完結するものではない。学生にとっては人的な交流も重要だ。授業以外で成長する機会がたくさんあるのが大学。その機会を失っているのはかわいそうだ。

■「大学はうそつき」という声が学生から寄せられた

──オンラインと対面、どの程度の割合で行うのが望ましいと考えるか。

 こういった割合が理想とは言えないが、原則は対面で、オンラインでもできる授業はオンラインで、というのが望ましいだろう。

 文科省の調査に対しては、全体の半数以上の大学が、「授業全体の半分以上を対面授業で行っている」と回答している。すると学生から「大学はうそつきです。私は週に1回体育の授業しか行っていない」というような報告が数多くあがってきた。

 大学の関係者はみな「学生はオンラインで納得していて不満を持っていない。満員電車に乗らず、時間を有効に使えている。そういう声が多い」と言う。もちろんそういう学生もいると思うが、圧倒的多くはキャンパスに通うことを望んでいるのではないか。一概に1年生から4年生、院生まで一律にする必要はないだろうが、学生が満足し、納得するようにすることが大事だ。


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