※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 冬になり、再び感染が拡大している新型コロナウイルス感染症。GO TOトラベルが一律停止になり、年末年始のイベントも次々と中止になっている。しかし、そんななか低価格で受けられる民間のPCR検査場が登場。年末年始に帰省しようと考える人が感染してないことを証明したいと受診しているようだ。ただ、PCR検査で陰性だったとして本当に安心してもいいのだろうか。

【どうしても帰省しなければならない時に知っておきたい5つのこと】

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 新橋、東京駅、新宿歌舞伎町……低価格でPCR検査が受けられる民間の検査施設が立て続けにオープンしている。どこも予約がとれないほどの盛況ぶりだ。12月10日に東京駅の近くにオープンした検査施設はダナフォームの子会社であるSS Dnaformが運営するが、その状況を広報担当者は次のように話す。

「開始当初、予想以上の予約数でサーバーがダウンしました。お問い合わせで多いのは、家族に会う前に自分がかかっていないかどうかを確かめたいというもの。帰省予定だが両親が高齢で心配、親族に手術予定があって次にいつ会えるかわからない、おじいちゃんやおばあちゃんに会えるうちに会っておきたい、という切実な声が多い印象です」

 また、ある自治体では帰省者を対象にPCR検査の費用を補助し、安全に帰ってきてもらえるよう支援を行っている。

 都内で会社員として働く20代女性Aさんは、毎年、年に数回は長野県の実家に帰省していた。しかし今年はゴールデンウィークの帰省も、お盆の帰省も見送った。実家には80代の祖母がおり、もしも自分が無症状感染者だった場合、うつしてしまうと高齢のため重症化してしまうと考えたからだ。年末年始の帰省もどうするべきか悩んでいたとき、低価格でPCR検査が受けられることを知った。

「朗報だと思いました。これで陰性なら、その後の行動に気をつけて帰れるんじゃないかと。この1年は帰省予定の延期を繰り返し、その度にいつ帰れるのだろう、と途方に暮れていました。もしこのまま祖母が病気になって入院なんてしたらもう会えないこともあるんじゃないかとも考えました」

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PCR検査について正しい認識を持ってほしい