名将か愚将か…セ・リーグの監督を査定してみた【2020年版】 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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名将か愚将か…セ・リーグの監督を査定してみた【2020年版】

西尾典文dot.
リーグ連覇を果たした巨人の原辰徳監督 (c)朝日新聞社

リーグ連覇を果たした巨人の原辰徳監督 (c)朝日新聞社

・与田剛監督(中日) 評価:B

 シーズン序盤は負けが込み、7月7日には野手を使い果たしてしまう“代打・三ツ間事件”が起こるなど、その手腕に疑問の声が多かった与田監督だが、最終的には貯金5で8年ぶりのAクラス入りを果たした。高く評価できるのが投手陣の整備だ。救援防御率は4点台と数字的には決して良くなかったものの、勝ちパターンと負けパターンの投手起用を明確に分け、勝てる試合を確実に落とすことがなかった。エースの大野雄大の存在も確かに大きかったが、勝ちパターンを確立できたことがAクラス入りに繋がったことは間違いないだろう。しかし得点力不足、若手の底上げという課題はまだまだ解消されたとは言えない。ここ数年で入団した有望な若手をどう主力にできるかが重要になるだろう。


・ラミレス監督(DeNA) 評価:B

 昨年の2位から優勝を狙ったが、もうひとつ波に乗り切ることができずBクラスの4位に沈んだ。チーム打率、チーム防御率ともに昨年を上回り、得失点差は巨人に次ぐ2位だったことを考えると、もう少し采配で勝ちを上積みできた可能性は高い。細かいプレーに目を向けずに、とにかく好球必打に徹する野球は今の時代にマッチしているが、中心選手の調子が悪い時の次善の策を用意できない課題は最後まで解消されることはなかった。選手層の厚さの違いと言ってしまえばそれまでかもしれないが、もう少しあの手この手で勝ちを拾うようなやり方もあったはずだ。ただそれでも主砲の筒香嘉智の穴を佐野恵太の抜擢で埋め、投手では大貫晋一、平良拳太郎といった選手を引き上げた手腕は光るものがあった。46歳とまだ若いだけに、指導者として再チャレンジするチャンスは十分にあるだろう。


・佐々岡真司監督(広島) 評価:C

 9年ぶりの5位と苦しい船出となった佐々岡新監督。現役時代は先発でもリリーフでも結果を残していることから投手陣の再建が期待されての監督就任だったが、その期待に応えることはできなかった。リーグ三連覇を支えたリリーフ陣が勤続疲労で軒並み成績を落としており、ちょうど入れ替えの時期に差し掛かっていることは確かだが、残念だったのはそんなチーム状況に合った戦い方ができなかったという点だ。シーズン前にも投手陣の整備が遅れていることを佐々岡監督自身も認めており、今年は打ち勝つしかないと言いながらも実際の作戦面では送りバントを多用するなどちぐはぐさが目に付いた。また森下暢仁の活躍は見事だったが、1年目にもかかわらず120球以上を投じる試合が7試合を数えるなど来年以降に不安を残す起用も気になった。チームは間違いなく過渡期を迎えているが、来年も今年のような采配が続くようだと、再び低迷期に突入する恐れもありそうだ。



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