「もともと芸能人のご自宅紹介は、テレビで人気のコンテンツです。普段見られないプライベートな姿を見せてくれますし、一般人とは違うグレードの高い生活はやっぱり憧れますからね。リモート出演が増えたことで、演出されていない生のプライベートが垣間見えるのでファンにとってはたまらないでしょう。本棚に並んだ本やキャビネットに飾ってある小物、壁紙、カーテンなどなど、自宅内を映した動画は情報の宝庫なんです」(放送作家)

 ユーチューブだけでなくインスタライブなども人気となっている中で、タレントが自ら作ったお手製の動画は常に、ファン人気の的となっているようだ。

「これまでのように、テレビ番組でのご自宅映像には入念な確認作業が入っており、“本当のプライベート“は簡単には見えなかった。一方で、ユーチューブやSNSはタレントが自分で撮影するので、確認も甘くなってしまう。リアルタイム配信するので、事務所やマネージャーのチェックを受けないことも多い。最近、ジャニーズはユーチューブなどを使った情報発信に力を入れており、事務所公式のチャンネルも開設しています。ここぞとばかりに所属タレントが動画をアップしているなか、公開されるたびにSNSは大盛りあがり。山田涼介がホットケーキを作る動画を上げた際には、その豪華すぎるキッチンがファンの間で大きな話題になっていました」(同)

■嵐・二宮は自宅ではなくスタジオ撮影?

 ただし、セキュリティなどの問題もあり、取り扱いには注意が必要となる。先の山田涼介の動画でも、直後に芸能まとめサイトなどが背後に映った調理家電のメーカーを特定するなどの動きがあった。

「ファンの執念は凄まじいものがあり、例えば嵐の二宮和也さんが自宅風に装っていたものの、実はスタジオセットなんじゃないか、という疑惑も話題になっていました。タレントの方もそうした迷惑なファンを見越してか、なるべく情報のない背景で配信をしたり、お皿なども地味なものを利用する動きになっているそうです。最近では、リモートデモスタジオや楽屋での撮影をするタレントなども多くなってきました」(同)

 こうした個人情報の特定の危険性について、テクノロジーメディア「ロボティア」編集長の河鐘基氏はこう警鐘を鳴らす。

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目の虹彩に写り込んだ情報からストーカー行為も