写真はイメージ(GettyImages)
写真はイメージ(GettyImages)

 コロナ禍の日本で今、ミュージシャンや俳優、お笑い芸人などがなんとかエンタメ業界を盛り上げようと、さまざまな取り組みを見せている。その舞台となっているのはユーチューブやインスタグラムなど、動画配信プラットフォームやSNSだ。

「元ジャニーズの赤西仁と錦戸亮が一緒に開設したユーチューブチャンネル『NO GOOD TV』なんかは人気がありますね。俳優の山田孝之や小栗旬を呼んだオンライン飲み会は話題になりました。錦戸があまりに小物感が出ていて、いたたまれない気持ちになりましたけど、SNSやネットニュースでは大いに湧いていました」(エンタメ誌の編集者)

 またネットに限らずテレビのバラエティ番組などでも、リモートで芸能人を出演してもらう取り組みが急増しているが、こちらはなかなか苦戦している様子だ。

「テレビ局員の多くは自宅作業を命じられていて、できることが多くない。また局員や制作スタッフはビデオ会議でひたすら企画を練っていますが、なかでも至上命題は『タレントのリモート出演でどれだけ面白い企画ができるか』です。ただ、なかなかこれといった成功例は出てきていなくて、結局“おうちで○○”みたいな企画に頼っているのが現状です」(在京キー局社員)
  
 タレントと製作スタッフの苦労が忍ばれるが、一方で視聴者は動画配信やリモート出演で別の見方をしているようだ。芸能人のプライベートな現場からの映像にはさまざまな“情報”が写り込んでおり、SNSを見渡すとそれに一喜一憂するファンも多いのだ。

 例えば、3月30日放送の「CDTVライブ!ライブ!」(TBS)では、「家族で一緒に見て歌おう!」をテーマに、自宅で一緒に楽しめるライブ企画を展開。その中で、DA PUMPのメンバーは各メンバーが自宅でダンスを踊る動画を披露していたが、その背景に似顔絵を飾るメンバー、星条旗をでかでかと掲げるメンバーなど、個性が出ていた。ちなみにテレビ出演の多いリーダーのISSAは、動画から個人的な情報が読み取られないようにするためか、白壁バックでのダンスとなっていた。

次のページ
自宅内を映した動画は情報の宝庫