惜しくもBクラスの4位に終わったロッテでは、やはり鈴木大地だろう。プロ8年目の今季は140試合に出場して、いずれもキャリアハイとなる打率.288、15本塁打、68打点の成績。チーム内での成績を比較すると、打率.315&28盗塁をマークした荻野貴司の活躍度の方が高いだろうが、内野全ポジション(一塁89試合、二塁9試合、三塁40試合、遊撃4試合)に加えて外野手としても9試合に出場した守備面での貢献度は数字以上に高い。そして主将、選手会長としてもチームを牽引。まさに縁の下の力持ちだった。

 5位に終わった日本ハムでは、金子弌大の名前を挙げたい。オリックスにいた昨季は4勝に終わって大幅減俸を提示され、自由契約の末にチームに加入した右腕。その実力と実績を認めつつも、開幕時の35歳という年齢から「多くは望めない」という評価が多数あったが、終わってみれば26試合(先発19試合)登板で防御率3.04。有原航平に次ぐチーム2位の8勝を挙げ、投球回数も同じくチーム2位の109回2/3。上沢直之が故障離脱となった中、「いてくれて良かった」と多くの者が感謝した。

 最下位となったオリックスでは、侍ジャパンにも選ばれた山本由伸と吉田正尚が投打のMVPで間違いないが、中継ぎ左腕の海田智行も評価されるべき働きだった。昨季はわずか4試合登板に終わったが、今季は一転、チームトップの55試合に登板して、チームトップタイの22ホールドをマーク。防御率1.84の安定感はチームのリリーフ陣随一だった。来季はより多くの勝利に貢献し、チームの順位アップに期待したい。