宿泊営業は通年ではなく、4月下旬から11月上旬までの金・土曜日と祝前日に限定。宿泊料金は別表のとおりで、小坂鉄道レールパーク入園料のほか、浴衣やシャワー利用料などが含まれている。レールパークではディーゼル機関車やレールバイクなどの運転体験や鉄道施設見学なども楽しめるので、鉄道ざんまいの休日を楽しんでみてはいかがだろうか。

■東京駅発着・最後のブルートレイン「はやぶさ」を活用「ブルートレインたらぎ」

 北東北の「あけぼの」に対し、東京発着の対九州ブルトレとして長年にわたり活躍してきたのが寝台特急「はやぶさ」だ。東京~西鹿児島(現・鹿児島中央)間を東海道・山陽・鹿児島本線経由で結び、一時は日本最長距離(1514.7km)を走る定期列車として君臨していた。

 晩年は東京~本間に運転区間が短縮されるなどしたものの、東京駅を発着する最後のブルートレインとして2009(平成21)年3月に引退するまで走り続けた。

 熊本県内を走るくま川鉄道の多良木駅構内にある「ブルートレインたらぎ」は、この「はやぶさ」で用いられてきた14系寝台車を生かした“ブルトレホテル”だ。

 保存されている車両は「はやぶさ」のトレインマークが入った開放式B寝台車スハネフ14-3とオハネ15-6、B寝台個室「ソロ」車のオハネ15-2003の3両で、このうち宿泊ができるのは開放式B寝台のスハネフ14-3と「ソロ」のオハネ15-2003。車両ラインアップのとおり、開放式B寝台または「ソロ」で一夜を楽しめる。

 また、中間の1両(オハネ15-6)は「交流スペース」として活用されており、テーブル席や大型液晶テレビなどが設けられている。宿泊料金には、隣接する温泉施設「多良木町ふれあい交流センターえびすの湯」の入館料も含まれており、宿泊者は滞在中の好きな時間に利用できる(第2火曜日は休館日/祝日の場合は翌日)。

■ふれあいらんど岩泉「ブルートレイン日本海」で開放式A寝台に宿泊

 かつて「走るホテル」として一世を風靡(ふうび)したブルートレインは、平成の時代には「北斗星」をはじめとする超人気列車も登場して、個室内に専用シャワールームなどを持つ1人用デラックスA寝台個室の「ロイヤル」など豪華寝台でも話題を集めた。

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1両貸し切りも可、バーベキューも楽しめる?