「孤独のまま一生過ごすのかと思うと、いっそ死んでしまおうと考える」ことよりは、どんなに苦しくても「離婚」の方がはるかにましだと思うからです。

 金平糖さんは、自分の親の財産の話を出して経済的な問題を心配していますが、「財産分与」についてはどれぐらいご存知ですか?

「財産分与」とは、結婚生活中に夫婦で協力して築き上げてきた財産を、離婚の時に、それぞれの貢献度に応じて分配することです。

 これは法律で定められています。

 結婚生活中に買った家具や家財はもちろんですが、預貯金や持ち家、車などが夫単独の名義であってもすべて、財産分与の対象です。

 専業主婦の場合で、今はだいたい50パーセントの取り分です。

 夫が働き続ける間、金平糖さんは家事をずっと続けてきたのです。夫だけが単独で作り上げた財産ではありません。それは、夫婦二人で共同で作り上げてきたものです。妻も、財産を手にすることは正当な権利なのです。

 子供がいなくて、夫がずっと働き続け、金平糖さんも少ないながら一定の収入があるわけですから、それなりの財産はありませんか?

 財産分与に関する詳しいことも、弁護士さんが教えてくれます。夫がまったく話し合いに応じず、弁護士さん主導で離婚した場合、「財産分与」はどれぐらいの金額になるか、調べることをお勧めします。

 もし、予想した金額よりはるかに少なかった場合は――それでも、僕はなんとかやりくりして、「離婚」に向かう道をお勧めします。これも、経済的にどんな公的サポートが可能か、いろいろと弁護士さんが教えてくれるでしょう。

 会話をするつもりのない夫と住み続けることは、金平糖さんの残りの人生にとって、あまりにももったいないと思うからです。

 それにしても、「お前は不幸な星のもとに生まれた」と、自分の子供に言う親は、間違いなく「毒親」です。

 この呪いの言葉は、苦しい時に金平糖さんを縛りませんか? 「がんばろう」とか「なにくそっ」とか思っている時に、この呪いの言葉が金平糖さんの身体と心のエネルギーを奪いませんか?

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「不幸な星のもとに生まれた」は間違い