経血で下着や服が汚れてしまわないように、経血を受け止めるのが生理用品です。生理は月経ともいい、約1カ月の周期で子宮の内膜がはがれ落ち、体の外へ排出される生理的出血のこと。女性であれば誰もが毎月生理と付き合わないといけなければならないわけであり、好きこのんで出血しているわけではありません。

 英国のリバプール熱帯医学学校のvan Eijk AM氏によると、2017年時点で人口の約26%に当たる世界中の推定189億人の女性が生理のある年齢であり、1年あたり平均65日もの日数を生理に費やしていると言います。

 およそ28日周期で生理がきているとして、1周期において経血を認めるのは3日から7日程度。経血を認める期間中は、ずっと生理用品を陰部に当て続けます。私の場合、特に初日や二日目は経血の量も多く、痛みやだるさがつらいのもこの時期です。いつの間にか違和感は無くなってしまいましたが、月経を迎えた頃は不快感にさいなまれ、「生理なんか来なくていいのに」と生理を恨んだこともありました。特に小学生の頃は、共学だったこともあり、ナプキンをこっそりトイレに持って入っては、ナプキンの包装を開ける音がなるべく鳴らないようにと、気を使う日々でした。

 15~49歳の19,254人の月経を認めている日本人女性を対象に行ったオンライン調査の報告によると、74%が月経症状に苦しんでおり、50%が月経時の痛みを自覚しており、19%は出血量が多いと答えたといいます。

 生理期間中は、大なり小なり日常生活に支障をきたすということです。実際、月経の症状は生産性の低下により、大きな経済的負担につながることがわかっており、先ほどの調査報告によると、なんと年間の推定経済的負担は683億円だったといいます。

 ちなみに、低用量ピルを内服すれば、生理の経血量を減らすことができます。さらに、生理前のイライラや生理痛の改善に繋がり、生理周期は規則正しくなり、生理周期を伸ばすことさえできます。私自身、大学1年生の頃からずっと低用量ピルの内服を続けていますが、つらかった月経痛はほとんどなくなり、生理の経血量は驚くほど少なくなりました。それでも、ナプキンを当てる必要はありますし、毎月の低用量ピル代とナプキンの出費は、大学生の私にはつらかったです。

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低用量ピル服用者を対象にした調査結果