DeNA・梶谷隆幸 (c)朝日新聞社
DeNA・梶谷隆幸 (c)朝日新聞社

 9月に入ってもセ・リーグの灯は熱く燃え上がったまま。その中心にいるのがDeNAだ。

【画像】石原さとみの“ノーバン”に、驚異の145キロも 始球式を沸かせた著名人たち

 故障者や不調選手も続出し、序盤からつまずいたが、我慢の戦いを繰り広げている。タイミングを同じくして、横須賀の新拠点『DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA』も完成。組織として連携の良さをみせ、首位巨人に追いすがり「もしかすると……」も期待させる。

 セ・リーグ優勝を狙える位置にいる一軍と同時進行で、ファーム公式戦もおこなわれている。本来、ファームには『育成』という大義名分がある。一軍のサポートと実戦、そして育成を同時にこなさなければならない。ファーム首脳陣にはタフな状況が予想される。

「こういうシーズンは珍しいことではない。もちろん一軍の1試合1試合が優勝に絡み、重要になるのはいうまでもない。でも、『横浜DeNAベイスターズの野球をやる』ということが大事。試合があるのは、上も下も変わらない。与えられた環境で、うちの野球をするだけ」

 ファーム外野守備走塁コーチの小池正晃は、現在の状況を冷静に分析してくれた。

■欠かせない選手とのコミニュケーション

「大事な時期、一軍からの要望が多岐に渡ることがある。それにしっかりと応えることは当然のこと」

「チーム一丸となって、できることすべてをやらないといけない。選手の見極めもそう。調子が上がっている選手なのか。調子を上げられる選手なのか。調子が上がるのに少し時間がかかりそうな選手なのか。常に接している我々も、これまで以上に慎重にやらないといけない」

「チームにはいろいろな選手がいて、まったく同じ状況下の選手というのはいない。年齢、キャリア、目標、立ち位置など、それぞれの選手にさまざまな状況がある。その選手の中からチームの需要、ニーズに応える選手を一軍へ送り出すことが我々の仕事。チームのニーズには、技術、メンタル、野球観などいろいろなものがある。タイミングによっても異なる。しっかり見極め、共通理解として、チームで共有しなければいけない」

 ファーム投手コーチの大家友和。若手投手たちと積極的にコミニュケーションを取り、各選手の現状把握に余念がない。

次のページ
万永監督の考え