【4位】ヤクルト

球団ワーストの96敗から2位に躍進した昨季のヤクルト。小川淳司監督、宮本慎也ヘッドコーチの新体制がチームを蘇らせた形だ。山田哲人を軸に、青木宣親がメジャーから復帰、バレンティンが復活した打線は今季も健在で、高卒2年目を迎える村上宗隆のブレークにも期待が持てる。この強力打線だけを考えれば、十分に優勝を狙えるだろう。課題は依然として投手陣。原樹理の成長は頼もしいが、石川雅規、館山昌平のベテランに多くは望めない。現状、新外国人投手に加えて、トレードで高梨裕稔、ソフトバンク戦力外となった寺原隼人、五十嵐亮太を獲得したが、どこまで活躍できるかは疑問。ドラフトで指名したルーキーたちの1年目に関しても同様だ。一時的に上位に進出することは可能だろうが、投手陣に不安を抱える状況ではBクラスが妥当だ。

【5位】阪神

矢野燿大・新監督のもとで再出発を図る阪神。オフにはFAで西勇輝を獲得し、ジョンソン、ガルシアの新外国人にも期待が持て、藤浪晋太郎も復活気配の投手陣には期待が持てる。だが、近年の課題は得点を奪えない打線にある。新4番候補としてマルテの獲得は決まったが、新助っ人に過度の期待をかけるのは昨季で懲りたはず。だからといって、大山悠輔、中谷将大といった若手スラッガーにはまだ信頼を置けず、糸井嘉男、福留孝介らベテランに頼らざるを得ない状況は今季も変わりそうにない。2軍監督としてファーム日本一に導いた矢野監督の手腕に期待したいところだが、その“矢野チルドレン”たちが1軍の勝利に貢献できるようになるには、もう少々時間がかかりそうだ。

【6位】中日

新たに与田剛監督が就任し、世代交代を推し進める中日。6年連続Bクラスと低迷しているなかで、岩瀬仁紀、浅尾拓也、荒木雅博ら一時代を築いたレジェンドたちが引退し、これまで以上に若手の奮起が求められるシーズンになる。その若手たちも経験を積むなかで徐々に育ってきており、昨秋のドラフトでは1位でスター候補の根尾昂、2位、3位でも梅津晃大、勝野昌慶と楽しみな投手を指名。平田良介が覚醒し、外国人たちの活躍も期待できる点は楽しみだ。だが、今の中日はやはり投手力が問題。昨季のチーム防御率はリーグ最下位で、先発投手陣の駒が揃わないうちは上位進出は難しいだろう。波に乗った時は楽しみだが、混戦になった時にまだまだチームとしての経験不足を感じることになるだろう。