それはたとえば、「みんなでシミュレーションしたら、A案はこう、B案はこうなりましたよね。なので、A案のほうがいいと思うんですけど、B案を押し通したいならどうぞ」というふうな言い方。

 相手がB案を推すなら、A案がいかによくないかだけでなく、みんなが了解しているシミュレーションじたいが間違っていることも説明しなければなりません。つまり、それができないときには自分からB案を下ろすしかないわけです。

 もちろん、それでもB案で押し通すという人はいますが、企画がうまくいったらいったでぜんぜん問題ない。ビジネスパートナーなのだから当たり前ですね。うまくいかなかったらいかなかったで「あのとき、決めたのは誰でしたっけ?」と言えるので、決してこちらの責任にはならない。つまり、恨みを買うこともないというわけです。

 また、おいらが推したA案はシミュレーションに基づいてみんなで決めた体裁になっているので、たとえ失敗しても「シミュレーションの間違いがわかってよかったですね」とか言っておけば、それで話は済んでしまうのですよ。