3人が真価を発揮したのは、再び先発で揃い踏みとなった強豪ウルグアイ戦だった。大迫勇也(ブレーメン)を頂点として3人が代わる代わる躍動的に仕掛けると、前半10分に中島が左サイドから前線の南野に縦パスを入れる。すると、南野は、世界的なDFのゴディンを反転しながらのファーストタッチで鮮やかにかわし、右足でGKの横を破るフィニッシュで3試合連続ゴールを決めた。1-1と追いつかれて迎えた前半36分には、中島がバイタルエリアからゴール右を狙ったシュートがGKのビッグセーブに阻まれるも、大迫が流し込んで勝ち越した。

 後半に自陣のミスから再び同点に追いつかれるが、今度は堂安が輝きを放つ。高い位置のパスカットから、セットプレーの流れで攻め残っていたDF酒井宏樹(マルセイユ)にボールを預け、そこから追い越して受けてディフェンスをかわし、左足でゴール左に流し込んだ。4点目は敵陣のルーズボールを堂安が素早く拾い、左足で放ったシュートはGKに対応されたが、リバウンドを南野が右足ボレーで叩き込んだ。

 ウルグアイ戦でA代表初ゴールを決めた堂安は「2試合にどうやったら貢献できるかと考えたら、絶対にゴールとアシストが必要になってくるので、それができなければ自分がくる必要もないと思ってますし、それができるからこそ呼ばれていると思うので、それを考えながらプレーしていきたい」と言い切る。

 このように、それぞれがギラギラとして、ゴールやアシストに飢えているのが現在の攻撃陣の特長でもある。3人が2列目の左右、中央から、代わる代わる縦に仕掛ける鋭い攻撃は、ここまで対戦相手の脅威となり続けているが、ゴール方向に攻めきることを主眼においているため、実は3人が同時的に絡むようなシーンはそれほど多くはない。

 例えば、左で中島が起点となれば、そこから左半面で攻撃が完結しやすいのだ。それでも相手のディフェンスを破って、いいフィニッシュで終われるなら問題ないが、自陣で組織的にブロックを組んでくる相手などに対しては、幅を使ってディフェンスに揺さぶりをかけてから縦に仕掛ける、あるいは左で仕掛けてからボランチを経由して右に振っていくといった工夫は必要になってくるかもしれない。

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