当然、攻撃がうまく行かない時間帯には、システムや配置を変更すべき時も出てくるだろう。堂安も「今までチームが勝っているからいいですけど、難しい展開になったときにシステムを変えて戦うというのは、もしかしたらあるかもしれないですし、その辺は臨機応変に対応できるような、そういう選手が一番いい選手だと思う」と語っている。

 こうした部分は選手の中で解決するところ、監督が具体的な指示を出すべきところ、両方あるだろう。また3人の組み合わせはもちろん、伊東や原口、FWの北川航也(清水エスパルス)を含めたバリエーションも求められる。そこはベネズエラ戦、さらにテスト色がより強くなりそうな11月20日のキルギス戦で注目したいところだ。

 来年1月に開幕するアジアカップまで残り2試合。若い3人がさらに攻撃のイメージを研ぎ澄ませて、ピッチでそれを表していければ、アジアカップに向けて展望も開けてくる。(文・河治良幸)

●プロフィール
河治良幸
サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊に携わり、現在は日本代表を担当。セガのサッカーゲーム『WCCF』選手カードデータを担当。著書は『サッカー番狂わせ完全読本 ジャイアントキリングはキセキじゃない』(東邦出版)、『勝負のスイッチ』(白夜書房)、『サッカーの見方が180度変わる データ進化論』(ソル・メディア)など。Jリーグから欧州リーグ、代表戦まで、プレー分析を軸にワールドサッカーの潮流を見守る。NHKスペシャル『ミラクルボディー』の「スペイン代表 世界最強の“天才能”」に監修として参加。8月21日に『解説者のコトバを知れば サッカーの観かたが解る』(内外出版社)を刊行。