金足農・吉田輝星への思いと“越境人材”が東北球界にもたらした効果【八重樫幸雄】 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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金足農・吉田輝星への思いと“越境人材”が東北球界にもたらした効果【八重樫幸雄】

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西尾典文dot.
金足農・吉田輝星 (c)朝日新聞社

金足農・吉田輝星 (c)朝日新聞社

元ヤクルトの八重樫幸雄さん

元ヤクルトの八重樫幸雄さん

■県外出身者が増え、東北球界がレベルアップ

-当時の東北勢というとやはり全国的に見てもレベルは落ちる感じだったんでしょうか?

「今思い返してみると、個人の能力はそこまで大きな差はなかったのかもしれません。ただ、さっきも言いましたが、作戦面や細かいプレーなどは確実に遅れていたと思いますね。自分たちはサインはあってもバントと盗塁くらい。相手の裏をかくようなプレーはやっていません。関西や西日本のチームはそういうところがうまいなという印象でしたね」

-東北勢は惜しくも優勝こそ果たしていませんが、毎年のように上位進出を果たしており、全国的に見ても弱い地域というイメージは、完全に払拭されてように思います。その要因としては関西や関東出身の選手が増えたことと言われていますが、八重樫さんから見ても、やはりそう感じますか?

「それは当然ありますね。まず指導者で関西出身の人が増えて、選手もそれに引っ張られて県外出身が増えた。私立で結果を残しているチームはそういう流れですよね。ただ、最近はそこから一段階進んでいると思います。県外出身の指導者や選手が引き上げたレベルに地元出身の選手がついてきているように見えます。花巻東(岩手)はその典型で、私立ですが基本的に地元出身しかいませんし、菊池(雄星)や大谷(翔平)みたいなレベルの選手も育っている。体力など運動能力はもともと持っていた中学生はいますからね。あと、東北で強いチームの指導者はそれぞれ信念を持っている人が多い。そういうことが積み重なって地域全体のレベルも上がってきたのだと思います」

-そんな中で今年の夏は金足農が大躍進しましたが、それについてはどうご覧になっていましたか?

「自分も東北に対する愛着は強いですから、やはり嬉しかったですよ。あと吉田(輝星)のピッチングは単純に見て凄いなと思いましたね。久しぶりにいわゆる高校野球らしいピッチャーだなと。自分の中ではやっぱり一人で先発完投できるピッチャーが理想という思いがあるんですよ。プロでも高校野球でも完投が減っているじゃないですか。完投できるのに途中で交代させるのはやっぱりもったいないと思うんですよね。継投も重要ですけど、一人で投げ切れるピッチャーというのはやっぱり素晴らしいと思いますね」



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